失われた愛に滴る青い涙2 (ページ47)

今日:12 hit、昨日:3 hit、合計:143,838 hit

第93話ページ47

貴方side

貴「・・・」

サ「・・・」

貴「あ、あの…」

サ「なんだ」

貴「なんで…私、いるんです？」

見慣れないサソリ様の部屋に

座らされている私…

サ「お前は俺の支配下にいる」

貴「はい」

サ「俺のそばにいて当然だろ」

貴「…あ、なるほど」

サ「ﾌﾝ…」

・

・

・

貴「あの…」

サ「今度はなんだ…」

貴「サソリ様って…

天才造形使、ですよね」

サ「当たり前だろ」

貴「なんで、傀儡使になろうと？」

サ「・・・・」

今まで傀儡をいじっていた手を止めるサソリ様

貴「サソリ様…？」

サ「・・・・それを聞いてどうする」

貴「え、あ、わ、私…

聞いちゃいけないこと…聞きました？」

サ「……」

貴「ご、ごめんなさい…！

そんなつもりじゃ…

サ「両親が…」

貴「………え？」

サ「俺がガキの頃…

両親が死んだ、からじゃねぇか…？」

貴「・・・」

サ「任務に行ったきり…

帰ってこなかった…」

貴「・・・」

サ「ずっと…

自分の気持ちは潰してきて…

おちたから…

俺はこんな人間になったのかもしれねぇ」

貴「こんな人間…？」

サ「人を殺す事になんの迷いもねぇ…

殺戮を繰り返して使えそうな素材であれば

人傀儡にして…」

貴「でも…それはサソリ様の財産で

芸術です…」

サ「・・・・ﾌｯ…

小娘のくせに生意気なやつだ…」

貴「ちがっ！私は逆らおうなんて気持ちは全く…！

サ「俺はよ…」

貴「……？」

サ「俺は…人傀儡にする実験に…

親友を使った」

貴「！」

サ「そんなやつのそばにいるんだぞテメェー

ちょいちょい俺にはむかいやがって…

俺が怖くねぇのか」

貴「……最初は怖かったですよ

と、というより、はむかっていたのは

貴方様があのサソリだなんて思わなくてですね！？

私はこれっぽっちも貴方様が亀だなんて思ってませんよ？！」

サ「思ってんじゃねーかよ」

貴「と、とりあえず…私は

あなたを尊敬してますし！

あなたは立派な忍です」

サ「・・・・」