キセリョはアイの子!![黒バス][推しの子]

第37話 ページ38

「うわっこのジュースマズっ······」
『え···そんなに？···姉ちゃん、1口ちょーだい？』
「良いけど、本当に激マズだよ？」


···うわっ。
本当に不味い、このジュース。


「ツイッターでネタにして元取らなきゃ······コンビニで買った新商品のジュースが激マズで······」
『え、あ···ね、ね、姉ちゃんストップ!!』
「コラーーー!!」
「きゃうう！」


姉ちゃんの頬にかなちゃんのハリセンがヒットした。
流石に、ツイッターに新商品激マズだったなんて投稿しちゃダメだよ！


「他所様の商品を不味いとか、書き込もうとして······エゴサされたらどうする！」
「いや、しないでしょ······」
「これだから一般人上がりは···！商品名を出したら最低5人の関係者には検索される！そして、その会社から仕事は二度と来なくなる！」
「そんな大げさな······」
「アンタだってエゴサ位するでしょ？」
「·········しないよ？」


これは、完全にしてる人の反応だよ！姉ちゃん!!


「スマホ、よこしなさい！」
「あっ！返して！返して！」
「どれどれ」
『あ！俺も見たい!!』


かなちゃんと2人で検索履歴を見る。
【星野ルビー かわいい】
【星野ルビー ぴえヨン】
【ルビーちゃん】


『「ゴリゴリやってんな」』
「あらあら、関連検索に【かわいい】までつけて······そんなにかわいいって言われたかった？皆してないって口では言うけどね···断言するわ！アイドルの9割はエゴサをしてる!!世は大エゴサ時代!!広告代理店じゃなくてもビックデータにアクセス出来て、感想や客層のアナリティクスを調べられるようになった！ネットの広告費はリアルに追い付き2兆円市場と言われている！ネットの反応を見るなって時代は終わったのよ」
「今は、もうネットマーケティングを怠った人間から脱落する世の中」
「コンテンツとファンは既に相互監視状態にある」
「そして、芸能は私達そのものがコンテンツ」



「深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いている事を忘れてはいけない」



ツイッターで【B小町 アイ】と検索してみると、たくさんのツイートがヒットする。
死んだとしても、ママは完璧なアイドルのままだ。
···俺達の存在は、絶対に世間にバレちゃいけない。
ママの完璧(うそ)を守らなきゃ。

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