第36話 ページ37
最近、桃井さんはメイクにハマっているらしい。
本人の口から聞いた訳ではないが、メイクのやり方を教えて欲しいとか、オススメのコスメを教えて欲しいとか、欲しいコスメが沢山あるのにお金がないとか、女の子らしい相談が増えた。
前までは、青峰くんが言うこと聞いてくれないっていう相談ばっかりだったのに···。
『桃っち！これ、何だかわかるっスか?』
「え!?それ、来月発売のコスメだよね!?何できーちゃん持ってるの!?」
そう。
今、俺の手にあるのは来月発売の新作コスメ達だ。
『実は、モデルの仕事でサンプルとしていただいたんスよ』
「あ！なるほど···」
『それで、俺使わないから桃っち要らないかなって思って声かけてみたんスけど···貰ってもらえねぇスか？』
俺は使わないなんて、全くの嘘だ。
あれば使う。
使わないとしても、母さんや姉ちゃんにあげればいい。
でも、
「ほ、ほ、ほ、本当に貰っていいの？」
『桃っち、これ欲しがってたっスよね？ぜひ、貰って欲しいっス！』
桃井さんが欲しがっていたコスメなのである。
しかも、お金が足りず、買うのを諦めると言っていたコスメなのだ。
『ほら、遠慮しないで貰ってくださいっス！』
「で、で、でも!!きーちゃんが使わなくても、きーちゃんのお母さんとか使うんじゃない??」
あげれば喜ぶだろうなぁ、母さんも姉ちゃんも。
でも、
『母さんはあんまりメイクしないし、姉ちゃんは愛用のコスメがあるから大丈夫っス！』
「···え？」
···桃井さん、「え？」って言った？
あれ？
なんか変なこと言ったかな？
「えぇぇぇ!?きーちゃん、お姉さんいたの!?」
『···あれ？言ってなかったっスか？』
「聞いてないよ‼なら、余計に貰えない‼お姉さんにあげなよ、きーちゃん！」
本当にこの子頑固だなぁ。
最終奥義を出さなきゃいけないみたい。
『母さんも姉ちゃんも桃っちも貰ってくれないなら··捨てるしかないっスね！』
最終奥義、捨てちゃう宣言！
「!?それはダメ!!絶対ダメ!!それなら、私が貰う‼」
『うん、貰ってくださいっス』
俺は、桃井さんにコスメを貰ってもらうことに成功した。
「···きーちゃん、私のこと嵌めた？」
『何の話かわかんないっス！』
···細かい事は気にせず、大事に使ってね。
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名無し81795号(プロフ) - 黒子も推しの子も好きなのでめちゃくちゃ面白いです‼️ (1月10日 12時) (
レス) id: ee075f74a4 (このIDを非表示/違反報告)
結葉(プロフ) - 好き！！！！続きを待ってます！！！！！ (1月7日 13時) (レス) @page44 id: 9c60d68ce5 (このIDを非表示/違反報告)
アムス - 遂に、推しの子と黒バスがクロスオーバー°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°楽しみにしています！！ (6月26日 21時) (レス) @page2 id: 9e21e9a7d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うよ | 作成日時：2023年6月26日 19時
