キセリョはアイの子!![黒バス][推しの子]

第15話 ページ16

帝光中に入学してから、1年が過ぎようとしている。


相変わらず女の子は俺の周りにずっと居るし、男友達はできないし、男達の目線は痛いけど、嫌がらせのような実害があることは起きてないから『まぁいっか』と放置してる。


『兄ちゃん、どこの高校受けるの？』
「陽東高校」


今は、受験シーズンで俺の兄ちゃん·姉ちゃんは高校受験を控えている。


『陽東高校って芸能科があるところだよね？』
「あぁ」
『芸能科受けるの？』
「ルビーは芸能科を受けるが、俺は一般科だ」
『···陽東高校の偏差値ってどれくらいだっけ？』
「40」
『···兄ちゃんは？』
「70」
『···なんで陽東受けるの??』


姉ちゃんが心配なの？
姉ちゃんが心配だから陽東に入るの??
絶対そうだよね!?
シスコンだからだよね!?


「···校風に惹かれたから」


絶対嘘じゃん!!


『···俺も絶対、陽東に進学しよう』
「なんで？」
『兄ちゃん·姉ちゃんと同じ中学が良かったのに、離れちゃったから、高校こそは同じ学校に行きたい!!』
「···なるほど」
『···んーー!!やっぱり、帝光嫌だぁ！今からでも兄ちゃんと同じ中学いきたい!!』
「いや、もう無理だろ」


中学校まで兄ちゃん達と登校するの楽しみにしてたのに、兄ちゃんの中学と帝光中、真逆にあるし!!
高校は、絶対陽東に入る!!
3人で仲良く登校するんだ!!


『それにしても、姉ちゃんが芸能科かぁ』
『デビューしてないのに芸能科、受けれるの？』


姉ちゃんは事務所に所属しているだけで、芸能活動はまだしていない。


「芸能事務所に所属さえしてれば受けれる」
『あっ、そうなんだ』


まだ何も活動してない、一般人とも呼べる姉ちゃんが芸能人だらけの学科に通うなんて···。
俺ならメンタル折れそう。


『芸能科っていじめとかないの？仕事の優劣とかでさ···』
「同級生同士のいじめはあんまりないらしいな」
「上下関係が厳しいくらいじゃないか？」
『うぇぇ、それが1番無理かも···俺···』


上下関係が厳しいのはちょっとなぁ。
産まれるのが1.2年早かっただけだろって思っちゃう。


「そう言うけど、モデル業界も上下関係あるだろ？」
『あるにはあるけど、あんまり気になんないかも···？』


なんでだろ？
俺、期待の新人モデルだから、みんな恐れ多いのかも···!!
···なんちゃって。

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