検索窓
今日:6 hit、昨日:1 hit、合計:71,848 hit

第33話続 ページ3

国木田さんは、何故そんな連中が雪奈を狙うのかが最大の疑問だと云わんばかりに云いました。

「おっしゃるとおりです」

「直接訊くしかないね。逢うのは難しいだろうけど、巧く相手の裏をかけば――――」

「た、大変です!」

谷崎君が、慌てたように入ってきました。その時、外からゴオオ‼と音が聞こえてきました。外を見ると、一台のヘリが降りてきました。そのまま、路上に降り立つと中から、スーツケースを持った男性が降りてきました。その後ろに、男性と鞄を持ったおさげの少女が続いて降りてきました。

「先手を取られたね」

応接室にて

「会えて、とてもとても嬉しいよ。プレジデント・フクナ……フクダ……」

「福沢」

「それだ。ところで、ヘリを道路に停めさせたが、まずかったかね?何しろ、ヘリポートの無い会社を訪ねるのが初めてでね」

「外国(とつくに)の方が、遠路遙々ご足労でしたな。して、用件は」

福沢さんが言い終わった時、ナオミちゃんが男性の前にお茶を置きました。

「ほう、珍しいデザインだ。陶磁器は詳しいつもりだったが。どこのブランドかな?ロイヤル・フラン?あるいはエル・ゼルガ?」

「隣の下村陶器店です」

「それは失礼」

男性は一口飲み、テーブル自分の名刺を福沢さんに渡すように置きました。

「フィッツジェラルドだ。北米本国で『組合』という寄合を束ねている。そのほか、個人的に3つの複合企業(コングロマリット)と、5つのホテル。それに、航空会社と鉄道と――――」

「フィッツジェラルド殿。貴君は懸賞金でマフィアを唆し、我らを襲撃させたとの報が有るが、誠か」

「ああ!あれは過ちだったよ、親友(オールド・スポート)。まさかこの国の非合法組織が、あれほど役立たずとは!謝罪に、良い商談を持ってきた」

フィッツジェラルドは、笑顔を造り云いました。彼が、合図を送るとフィッツジェラルドの右斜め後ろに居た男性が、スーツケースをテーブルの上に置きました。

「悪くない会社だ。建物の階層が、低すぎるのが難だが、街並みは美しい」

フィッツジェラルドが、スーツケースを開けると中には、スーツケースいっぱいの札束が在りました。福沢さんは驚いて見ています。

「この会社を買いたい。勘違いするな、俺はここから見える土地と会社、すべてを買うことができる。この社屋にも、社員にも興味はない。あるのは一つ」

「――――真逆」

「そうだ。『異能開業許可証』をよこせ」

フィッツジェラルドは云いました。

第33話参→←第33話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (46 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
84人がお気に入り
設定タグ:文スト , 成り代わり , 中原中也   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

香蓮(プロフ) - 時雨さん» 返信が遅れ、すみません。鬼灯様は私も読んでいるので、ぶっ混んで見ました。有難うございます。此からも宜しくお願いします! (2017年10月20日 23時) (レス) id: cd4a112f1d (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 鬼灯ネタああああああっ!面白いです(*´-`)頑張ってください! (2017年6月18日 22時) (レス) id: 0b0c816585 (このIDを非表示/違反報告)
香蓮(プロフ) - 遊兎さん» 有難う御座います!更新頑張りますね。楽しみに待ってってください。 (2017年5月22日 21時) (レス) id: 622d8c59e3 (このIDを非表示/違反報告)
遊兎 - 面白かったです!!一気読みしちゃいました(*^^*)更新頑張って下さい!楽しみに待ってます(*´ω`*) (2017年5月22日 21時) (レス) id: 214e30e491 (このIDを非表示/違反報告)
香蓮(プロフ) - 三波葵さん» 有難う御座います。楽しみに待ってってください。うちの芥川は、原作よりちょびっと、丸くなっているので、そう思って頂けて嬉しいです。 (2017年5月20日 18時) (レス) id: 622d8c59e3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:香蓮 | 作者ホームページ:http://霧屋蘭斗、霧屋2016  
作成日時:2017年4月1日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。