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「 あるわけない 。 」
そもそも 、 八乙女家 は 何故だか 胡瓜 を 嫌う 。
特に 母親 、 だからか 家 の 食卓 に 胡瓜 が 出た 記憶 が 無い 。
「 ちぇ − … 熱出たら 効くのに 」
「 俺 、 風邪 じゃないから 、 ただ 疲れただけ … 」
そう言って また ソファ に 、 ゴロン と 寝転ぶ 。
「 伊野ちゃん 。 風邪 だって 。 今 は まだ 症状 ないけど 、 夜 とか 出るから 。 」
「 違う 。 風邪 じゃないの 、 ただ 疲れただけ だもん 」
「 ううん 。 ねぇ 病院 行こうよ 」
「 やだっ … ‼ 病院 やだ 、 行きたくない … ‼ 」
「 でも 、 行った方が 伊野ちゃん の 為 だって …… 」
「 やなの ‼ お薬 苦いもん … ！ 」
譲る 気配 が 無い 伊野ちゃん の 強情 ぷりっ に
裕翔 が ため息 を 吐いた 。
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作者名：伊 野 尾 慧 | 作成日時：2015年12月19日 16時
