一度知ってしまったら最後戻れない【闇金ウシジマくん】

10話 ページ11

数回のコール音がした後に聞こえる眠たそうでどこか優しい声


戌亥｢Aちゃん？｣

貴女｢すいません…こんな朝早くに｣

戌亥｢全然大丈夫だよ､どうしたの？｣

貴女｢私…社長と別れたんです｡だけど､問題が発生してしまい｣

戌亥｢そっか…じゃあ今は家にいるのは危険だろ？僕の家わかるよね？こっちにしばらく来てなよ｣

貴女｢ありがとうございますっ｣


電話を着ると自然と口元が緩む

本当､話がわかってくれると楽でいいわ

私は必要最低限の荷物をまとめると家を出る

あ、このネックレス…もういらないよね

ネックレスをゴミ箱へ捨てると私は車に乗り込む

戌亥さんには､悪いと思ってる

利用するだけ利用してるんだもん

でもね､戌亥さん

信じる方も悪いのよ？


おとぎ話のお姫様は王子様しか愛せない


そんなのは嫌


お姫様になるくらいなら､私は悪役にでもなる


例えそれが､毒りんごを持った魔女でもね


だから､私はお姫様が大嫌いなの


永遠の愛なんて存在するはずがないんだから


美しい花はいつしか枯れてしまうように


儚いものなのよ…恋なんてのは


1度綺麗に咲いて後は醜く枯れていく

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