また明日。《6》

♯265 ページ15

きっと私じゃ、陸くんのトラウマを取り除くことは出来ないんだろうな…

人それぞれ心の傷の深さは違うし
目に見えないものなだけに難しいんだと思う

それに…トラウマの中身を詳しく知らないし
元カノの事はもう忘れたとは言うものの、絶対にその“トラウマ”を考えた時セットで元カノが出て来るはず

私が、陸くんだったから好きになれたように、陸くんはそうは思ってくれてないんだね


A「分かった。陸くんごめんね。私自分のことしか考えてなかったから、一方的に気持ち押し付けてたよね。付き合えないって言ったのも、言いにくいこと言わせてしまったのに、それでもまだ私は陸くんの気持ち考えてなかった。本当にごめんなさい」


陸「違うよ？全然そんなんじゃなくて。俺がウジウジしてただけで。でも、Aだって同じだよな…同じように辛い恋してて、それでもまた進もうって……俺を好きになってくれたんだよね？俺もAと同じで…」


A「陸くん、もういいよ？今だって私が帰ったからわざわざ来てくれたんだよね、ごめん、面倒臭い女で。でももう、大丈夫だから。構ってくれなくていいからね？これからは強火のRIKUオタとして応援してるね。リアコだね(笑)」


陸くんの事、そんなにすぐに忘れられるとは思ってない。でも、会わなかったら少しずつ忘れていくのかな……


陸「……え？ちょっと待って……そうじゃなくて(汗)」


A「陸くんのトラウマ、無くなるといいね。焦ったら逆効果だと思うけど」


陸「ちょーーーっと待って！！……違うから！(汗)」


A「………何？(苦笑)」


陸「そうじゃないから」

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