また明日。《6》

♯266 陸 ページ16

【陸side】


待て待て待て待て……
俺と真逆の方向に行ってない！？

確かに今の言葉だけじゃ言葉足らずだったと思う
まだ、一番言いたい事が言えてないから
でも、俺としては順番があったんだけど
そんな悠長な事言ってる場合じゃない？？


陸「A、聞いて？」


A「……もう聞いたもん」


陸「違う。俺が一番言いたい事、まだ言えてない。だからA勘違いしてるんだよ？だからちゃんと聞いて欲しい」


A「え……まだ何か言うの？もう大丈夫だよ、分かったから。これ以上言わないでよ」


陸「だからさ、Aが思ってる事と逆なんだって！」


A「……逆って何………」


何を言っても、心ここに在らずって感じで、聞いてもくれない
このままだったら、本当に誤解されたままになりそう


陸「逆。俺、これで終わりにしたくない。樹と壱馬の事は気にしない。俺だって同じように好きだし、何ならもっともっと好きだし。それと、また前と同じ事になったらどうしようとか考えるのもやめる。Aと元カノは違うし、同じことを繰り返さないように俺がしっかりしたらいいんだし」


A「………うん」


陸「この間は、好きだけど付き合えないって言ったけど……Aが本気で好きだから付き合って下さい」


A「………陸くん、本当にそれでいいの？」


陸「え？……どういう事？」


A「だって……この間は付き合えないって言ってたし……さっきだって、私とは無理だと思ったからあんな態度だったんでしょ？それも、ついさっきの事だし……そんなにすぐ気持ちって変わるの？陸くん、無理してるんじゃない？」


彼女の答えが、予想に反してて言葉に詰まった

♯267→←♯265

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す