4話 ページ5
・
「なーににやけてんの？」
『っ！？び、ビックリした…奏か…。』
思わず構えてしまった手を下ろすと同時に、奏もその隣に座った。
『お店は？？』
奏「今日は定休日だよ？？」
『あ、あれ？ごめん、忘れてた(苦笑』
あはは、と乾いた笑いを零すAに奏は少し疑問に思った。
奏「何かあったの？」
『え、い、いや。特に何も無いよ…？』
奏「……そう。暇でしょ？ちょっと付き合ってよ。」
返事する間も与えられず、Aは手を引かれた。
後ろから子供たちがバイバイと手を振り、Aも慌てて手を振り返した。
・
『…お店？今日休みじゃ…』
奏「新しい味を試そうと思ってね。試食お願いね♡」
『(それってただの実験台……汗)』
Aは大人しく座ることにし、ラーメンをテキパキ作る奏を見つめた。
すると、何か臭うのかキョロキョロ辺りを見渡した。
そして突然はっとなり立ち上がった。
『…喰種が近くにいる。』
奏「え、」
わずかに血の匂いがする。間違いない。
奏は戸惑いながらも手を止め、不安そうにAを見た。
『奏、店にいて。すぐ戻るから。』
奏は声をかけようとしたが、一瞬にしてAは店から出ていった。
血の匂いを辿りながら人混みの中をかき分け走っていく。
そう遠くないはず。
この匂い、恐らくは捕食をしている。
昔から人一倍嗅覚が優れているAはマダムの所にいたせいか特に血や喰種の匂いには敏感である。
グチュ…グチャ……
耳に入る嫌な音。
1匹の喰種が橋の下で人だったものを夢中で食べていた。
『…見つけた。』
喰「ッ！？！？」
生憎任務外では愛用のクインケは持っていない。
その代わり身体中には什造と同じくサソリが仕込まれている。
彼女にとって雑魚の喰種には、これで十分。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 71人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めい(プロフ) - Reolさん» 読んでいただきありがとうございますっ！更新が先延ばしになってしまい申し訳ないです…汗。更新再開する時もまたどうか宜しくお願いします！m(*_ _)m (2020年11月9日 18時) (
レス) id: d72df6db91 (このIDを非表示/違反報告)
Reol - めちゃめちゃ素敵な話です...こういう長編って苦手なんですが、面白すぎてスラスラ読めました！応援してます！ (2020年10月23日 16時) (レス) id: 9bd448bba3 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - pookyさん» 読んでいただきありがとうございます！！嬉しいですっ、更新頑張ります！！(｀・ω・´)ゝ (2020年10月6日 16時) (レス) id: d72df6db91 (このIDを非表示/違反報告)
pooky - 今まで、夢主に、冷たい態度を取る、什造を見たことないのでとても楽しく見せてもらっています！！更新頑張ってください！！ (2020年10月5日 22時) (レス) id: 012e567f90 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
