【呪術廻戦】運命を繋ぐ【両面宿儺】

ホラーとぬいと ページ35

あれからさらに二日が経過した。


時間の流れにだんだん疎くなりつつある今日、ホラー映画以外なら映画に多少集中しつつ呪力をぬいぐるみに流せるようになってきた。


と言ったって、調子が良くても三十分から四十分前後しか出来ないんだけど。


それを過ぎると、どんなにやってるつもりでも上手く流し込めていないことが自分でもはっきり分かるようになった。


先生は進歩してる証拠だ、と褒めてくれたけど──出来れば呪力を流した状態で一本まるまる見られるようになりたい。そう思っている自分がいる。


「皆、今何してるのかな──」


やっぱり、勉強かな。


すっかり集中力が切れて、余計なことを考える。新しいクラスメートのことを気にすることが出来る立場じゃないのに、一人でいる時間が長くなるとどうしても頭に浮かんでくる。


そういえば、あやみ──。



あやみも、元気にしてるのかなぁ。

これからは多分、気軽にメッセージでやり取りしたり会ったりできなくなるかもー、とは言ったけど……。
突然Limeが来なくなると、ちょっと不安かも。


「──あー、違うこと考えなきゃ。映画、映画見て切り替えよう」


適当に取ったDVDをプレイヤーにセットして再生する。


ソファに戻るとぬいぐるみを(ぶん殴られないように)キツく抱きしめて、画面に集中し始めた。





「あっ、無理無理。画面が既に怖い……」

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