Request：百面相 ページ22
ある日曜日のこと。
ポムフィオーレ寮の談話室にはカメラやレフ板、沢山の衣装が運び込まれ、Aとヴィルは数人のメイクアップアーティストとファッションスタイリストに囲まれていた。
｢お久しぶりね、Aちゃん｣
｢……ああ、あの時の。久方振りにございます｣
成り行きでヴィル、ルーク、エペルの三人から下着やドレス諸々を贈られた時のことを覚えているだろうか。
あの時にAのスタイルの良さに驚愕し、何とか芸能界に引き込もうとしていた彼こそが今回の出来事の発案者であるらしい。
何とかモデルにやらせたい彼と、相手のモデルに納得出来なかったヴィルの二人によってAは今現在、雑誌の撮影に巻き込まれていたのだ。
最初はAも嫌だの一点張りでヴィルの誘いを理っていたのだが、か細い声で懇願されれば折れる他なかったのである。
｢最初は制服で撮るわよ。Aは元が綺麗だからメイクの必要ないかもしれないけど、少しはしておいた方が良いわね｣
｢……仰せのままに｣
｢ちょっと、何を最初から疲れきった顔してるのよ｣
Aが疲れきっているのも無理はない。
ヴィルがナイトレイブンカレッジ内で写真撮影を行うことは知らされていたが、まさか相手役がAだと知らなかった面々から質問攻めにされた果てに、拗ねたフロイドがひたすら甘えてきたのだから。
それに加えてディアソムニア寮からは不満を口にされ、受け答えすることすら面倒臭く感じる程にしつこかったのである。
｢Aちゃ〜ん！！｣
｢おはよう、A｣
｢おはようございます、ケイトさん、トレイさん｣
｢ベタちゃん先輩だけずるくねェ……？｣
｢狡くないわよ｣
因みに知り合いは全員大集合している。
ハーツラビュル、サバナクロー、オクタヴィネル、スカラビア、ポムフィオーレは勿論のことだが、何故かセベクも此処にまざっているようだ。
イデアは外に出るのは嫌だが、着飾ったAは見たい為に雑誌を買い漁ると意気込んでいた。
｢ホラ、行くわよ｣
ヴィルと手を繋いだまま、Aは寮から本校舎までの道程をゆったりと歩き始める。
基本的には普段通りに過ごして欲しいらしく、カメラやレフ板は見ない振りをして欲しいと言われていた為に二人共が何時もと変わらぬ様子で会話をしていた。
｢何故に私を選びますかねぇ、貴方｣
｢アタシがAと撮りたかったからに決まってるじゃない｣
ヴィルが優しく笑い、Aの頬を指でなぞったシーンがカメラに収められたようだ。
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ゆるり(プロフ) - ゆゆ。さん» 黒執事好きですよ！！ ハムレットが出てくるんですか……！？ 漫画の購入が途中で止まっていまして……笑 近々揃えてちゃんと読んでみます！ でも！ 黒執事は凄く好きです！！！ (2020年8月20日 1時) (
レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ。(プロフ) - 凄く面白いです！(前の作品にコメごめんなさい…)ハムレットって黒執事にも出てきますよね…！もしかして作者様黒執事好きだったりしますか…？私的にはハムレット出てきて嬉しかったです（笑） (2020年8月19日 16時) (レス) id: ead64206de (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - マツリカさん» こちらこそリクエストありがとうございました！私もクルーウェル先生大好きなので書いていて楽しかったです！ (2020年5月22日 6時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
マツリカ(プロフ) - クルーウェル先生のお話ありがとうございました！！一生の宝物にしますうううつ！！！！ (2020年5月22日 6時) (レス) id: 88d493ffab (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - えむさん» こちらこそありがとうございました！ 勿論、リクエストは受け付けております〜！私でよければまたどうぞ！ (2020年5月21日 16時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年5月3日 19時
