【luz】愛してるんやけど/み - ページ22
『…ねえ、ちょっ、ふは、っ、また?』
「ん、…」
最愛の彼と同棲している家のソファでゴロゴロしていると彼が寄ってきた。…笑いながら逃げようと動く私と満足そうな顔をしながら手をとめない最愛の彼、luz君。
「いや?」
『嫌だったら付き合えてないから、っ、ふは』
笑ってまともに話せないけどこんなのも慣れっこ。なんでかって?それはluz君の性癖のせい。
「やっぱAくすぐるの楽しい〜」
満足そうな彼。そんな彼には人をくすぐることを好む癖があるらしい。
…正直複雑に思う気持ちは充分ある。彼は歌い手、というものをやっていて多くのファンがいる。その子達の中に彼にならくすぐられても良いという子は少なくともいるだろう。
(luz君がもし、他の子もくすぐるようになったら‥‥)
人一倍嫉妬深いのは知ってる。時々、人をくすぐるのを好む彼は私自身が好きな訳ではなくてくすぐれる相手が好きなのではないか、ということ。
だからもし、他の子がくすぐらせてくれたら他の子の所へいってしまうのではないか、なんて。
「反応してよ〜」
『…えっあ、ごめん、』
考え事をしていたためいつものより反応が薄かったためかそんなことをいう彼。離れてやーめた、なんて言うから。
『…もういいよ、私の事なんか好きじゃないんでしょ、!!』
luz君なんか知らない、なんていきなりキレて自分の部屋へ駆け込む私をluz君は追いかけてなんかくれなかった。分かっていたはずだったのに悲しいという気持ちが溢れてくる私はどこかで期待してたのだろう。
部屋に入りクッションに抱きつく。涙がボロボロと零れるからクッションに染みていく。
せめてもう少し可愛く伝えれてれば意識くらいはしてくれるようになったのかもしれない、なんて今更考えても遅くて。
『私の馬鹿…』
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