■05:HIEROPHANT[法皇] ページ5
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「! てめーは…」
「いいから放せっつってんだろクソッタレ!」
「くらえ我がスタンド『
花京院のスタンドからボトボトと緑色の液体が流れ出る。粘液? 毒? どちらにしても一旦退くかそれが放たれるまでに倒すかの二択。そして恐らくだがもう間に合わない。俺のスタンドもだ。
花京院が持っている操り人形が、こちらに手を向けた。
「花京院! 妙な動きをするんじゃあねえ!!」
「エメラルドスプラッシュ!!」
瞬間、手から出ている液体と液体の間から、キラキラと輝く緑色の固体が生まれた。そしてそれは広範囲に渡り高速で飛び交い、JOJOのスタンドの胸を突く。JOJOはその勢いで、入り口前に立っている俺の方へ飛んできた。
衝撃が収まった頃には、口から血を流しているJOJOが俺の上に横たわる状態だ。
「この野郎…JOJOも花京院もふざけんじゃあねぇぞ……俺を巻き込みやがって…! おい立てJOJO! 死にてえのか!!」
自分が関係ないのに面倒ごとに巻き込まれるのは俺が一番、この世で嫌いな事だ。何故俺がこんな目に遭わなきゃいけないんだ。ほんっとうにクソッタレだ、野郎が。
JOJOを押し退け何とか這い出る。JOJOとドアに挟まれたせいで腹部と背中が同時に激しく痛い。
ふらりと壁づたいに立ち上がる。そこには、自慢気に自身のスタンドを説明する花京院がいた。こいつは多分“生まれつき”だ。
「エメラルドスプラッシュ。我がスタンド『
花京院は女医の方を見ると「そしてその女医も」と付け足した。瞬間、女医の口からは血が吹き出す。人形のように力なくその場に倒れこんだ女医は「あ…あ」と苦しそうな声を上げていた。
俺はギロリと花京院を睨む。他人が関係ないのに面倒ごとに巻き込まれるのは俺が二番目にこの世で嫌いな事だ。確実に俺の堪忍袋の尾はほつれはじめている。
そして花京院は未だ倒れているJOJOに向かい、捲し立てる様に言った。「これはJOJO…おまえのせいだ。おまえがやったのだ」
するとJOJOは傷を負っているにも関わらず、力強くもう一度立った。俺はそんな彼に疑問を抱く。
「(なんで…諦めればいいのに。それ以上動いたら内臓が潰れるぞ。一体何処にそんな力が。なんでJOJO、君は──)」
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カレーライス(プロフ) - 鼎さん» ありがとうございます! そう言ってくださると、モチベーションが上がって書くのが楽しくなります! これからもよろしくお願いします! (2019年11月26日 21時) (レス) id: 62819c8559 (このIDを非表示/違反報告)
鼎(プロフ) - すっごい面白いです…一気読みしてしまいました…!更新はご自分のペースで無理をなさらない程度に頑張ってください...!ずっと応援してます! (2019年11月25日 7時) (レス) id: 7b1eca840c (このIDを非表示/違反報告)
カレーライス(プロフ) - ASTEさん» ありがとうございます! 頑張ります! (2019年8月16日 12時) (レス) id: 62819c8559 (このIDを非表示/違反報告)
ASTE(プロフ) - めっちゃ好きです!!!更新頑張ってください!!! (2019年8月15日 19時) (レス) id: 2389d4e467 (このIDを非表示/違反報告)
カレーライス(プロフ) - ツティスさん» 感想を言って頂けて嬉しいです。これからも、龍兎たちをどうぞよろしくお願い致します! (2019年8月10日 16時) (レス) id: 172c2d6dd4 (このIDを非表示/違反報告)
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