イナズマイレブン～脅威の侵略者編～第7巻 (ページ20)

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（２９８）いつもと違うページ20

聖羅「いつまで握ってんの」

……あ、この声……

円堂「……空翼、なのか？」

聖羅「そーだけど」

円堂「や、お前、メガネ……」

聖羅「あれブルーライト。裸眼で充分見える」

冷たく言って、スポーツサングラスをずらして見せた。

覗くその下には、あのメガネからいつも見えてた、緑の瞳が変わらずある。

メガネ外したのは初めて見たけど、改めて見るとすごくキレーな顔してんなあ……。

ぼんやり見惚れてると、空翼のかぶってたヘルメットがズルッと前に傾いた。

それを手直しと言わんばかりに顎のベルトをみんなよりきつく調節しながら上に戻る。

聖羅「おい。メット小せぇやつねーの」

吹雪「え？1番キツくしてもダメだった？」

春奈「ねぇ、皐月くん。空翼センパイのヘルメットだけ、なんでずれるの？みんな大きさ一緒なのに」

リク「え？ ……あぁ、リーダー小顔だから、みんなと同じ標準のだとちょっと大きいみたいなんだ。小顔美人ってヤツだよ」

秋「……小顔の女の子って、初めて見たよね」

夏未「えぇ……」

チトセ「俺も、やりたい」

葉月「運動、苦手なんじゃなかった？」

チトセ「勘違いするな。俺は冬生まれだぞ？ウィンタースポーツくらい小さい頃からやってた」

カヤ「へっくしゅっ！！ぅううぅ……っ。さ、先に部室戻っとくわ……」

……キョウはこの後、白恋中のみんなにいろいろと世話になったとかならなかったとか。

＊

改めて実践してみたら、けっこう難しかったかな。

鬼道君や塔子ちゃんたちは案の定上手く滑ってたけど、1年の2人や目金君と円堂守は危ういバランスで、なんか横に滑ったり、滑り台みたいな下り方とかしてた。

風丸君も目が慣れてないんだろうね。雪玉に何回もぶつかってる。

すごいとしたらチトセ君と聖羅ちゃんかなあ。2人ともお互いに10回以上連続で避けるとか。

……いや、俺もまぁ、できる方だけど。

円堂「うわわああぁぁっ！！」

聖羅「！」

振り子のように動く雪玉の死角にいた円堂が不意に姿を現し、衝突した2人は斜面を転倒した。

＊

円堂「っ、てて……。！空翼！」

土門「大丈夫か！？今変な落ち方したぞ？」

聖羅「別に」

空翼はしれっとした顔で黒ジャージの雪を払い落とした。

それ以上は何も言わずにまた最初からやろうとするのを見て、目が止まる。

空翼の襟足に、雪がついてる。髪だし、ちょっと触ったくらいじゃ気付かない、よな？

背を向けた髪に、触ろうとした。

……けど。