イナズマイレブン～FF編～第2巻 (ページ43)

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（９１）ウザいということページ43

フットボールフロンティアも、ついに準決勝の日がやってきた。先日の任務のせいで、正直眠くてたまらない。

向かう先はお決まりの試合会場、秋葉名戸学園グラウンドだ。

練習もろくに参加しない自分にとってはどうでもいいことなのだが……

聖悟「おー、……は？」

やる気の起きない第一声を、雷門たちに浴びせようとした。

だが目の前に飛び込んできた光景に、一瞬で言葉を失う。

夏未「あっ……。天空くん……」

聖悟「夏未さん……なにその恰好。なんでメイド。……つか秋さんと音無さんまで」

何故かマネージャーの3人が、そろいもそろってそれぞれ違うメイド服を着用していた。

夏未「私は……私はイヤだったのに……」

聖悟「木野さん、コレなに」

秋「それがね、秋葉名戸学園との試合では、マネージャーは全てメイド服着用なんだって」

聖悟「…………」

あまりにもおかしな条件に、聖悟は絶句しざるを得なかった。

ため息をつき、呆れかえっていると周りから「おぉ～」という声を耳にする。

何事だろうと顔をあげた矢先、対戦相手であろう別ユニフォームの選手たちが包囲するようにして聖悟に目を輝かせていた。

漫画「ステキな方だ……！」

芸夢「ゲームでしかこんなヤツ見たことないぜ……！」

相戸留「白銀のウルフカットヘアー……！」

仮沢「そしてツリ目の鋭さは瞳の緑が優しくカバーしている……！」

野部流「まさにボクたちの作品の新ヒロインにピッタリじゃないか！」

聖悟「…………」

一度に群がる秋葉名戸イレブンの烏合の衆に、頭の何かがキレた。

ポーカーフェイスの聖悟でも、ベンチに荷物を置くまでしつこく付きまとわれるとさすがに、だ。

聖悟「……すみません、ウチのマネージャーにちょっかい出すヒマがあれば参加校最弱が勝てる方法でも考えてください。
こちらとしても邪魔で目障りなだけですので視界から消え失せてくださればさらに光栄なのですが」

丁寧口調で嫌悪感丸出しの発言に、秋葉名戸イレブンも黙り込んでしまった。

邪魔なヤツらが消えてくれていっそ清々しい限りである。

豪炎寺「天空、さすがにあそこまで言う必要は無いんじゃないか？」

聖悟「逆にこのまま相手が自滅してくれればこちらとしても助かる。
ケガ人は大人しく試合見てろ」

豪炎寺「……何をそんなに怒っているんだ」

聖悟「怒ってない。僕は僕のすべきことをするだけだ」

豪炎寺「すべき事……？」