ご ページ6
お仕事は撮影が終わり次第各自解散らしい。
待っている間近くを散策していれば、綺麗な海。
「うわぁ、すご〜い……」
凛月さん暑い暑い〜って言ってたし,丁度いいかもしれない。
人はそれなりに居るけど、端あたりは殆ど人が居ないし影になっている所もある。絶対気分転換になるよね。
近くに海があったので行こう、と言えば彼は嫌々ではあったが行けることに。
やっぱり優しいんだね、とか。その優しさに付け入って好き勝手してるのはほんとにごめんなんだけどさ。
もう死んでるんだし、好きな事くらいしたってバチは当たらないよね
「わぁ、端のほうも綺麗!」
「あつい……ねぇ、なんで俺がこんなのに付き合わなきゃいけないの?」
「良いじゃん良いじゃん、なんか涼しく感じない?」
「別に〜?折角ならまーくんとかと来たかったなぁ」
ぶーぶーとそう嫌味ったらしく言うこの男。
そういうのは良くないと思うよ、ファンの夢を壊さないであげて。
蓋を開けてみれば「俺、まーくん大好き〜♡」とか、悲しすぎるよ。
いや、一定数はそういうのが好きな人が居るのか…?
そんな事を思いながら、本人を横目にえいっと海に足をつけてみるがやはりよく分からない。
冷たくないんだなぁ、って。そもそも水につかれないし当たり前だけど。
雰囲気だけ、だけど、海を見ると涼しい気がする。
海はすき。無垢な子供のように綺麗で、澄んでいて見ていて気分が良い。
「あれ、海入れるの?」
「んーん、雰囲気だけねぇ〜。全く入れない!」
こうしていると夏!って感じがする。海って、青春要素の1つだと思わない?
「入れやしないのに、海に入っていくだなんて馬鹿だって思うでしょ。」
「うん、あんた基本頭悪そうだしさぁ?一緒に居て、少しは分かってきたつもり。」
「いや、そんな事思ってたの、辛辣!…まぁ良いや。
でもね、私は行く場所行く場所で思い出を作るべきだと思うんだ。」
「ふーん、死んでるのに?」
「…人は簡単に変われないって事。」
誰かの記憶に残るように。とかしか考えて無い。
言ってる本人が死んでるのは皮肉な事だけれど。
私が生きた証がこの海に思い出として、とかロマンチストかな。
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作者名:もっち | 作成日時:2022年7月2日 0時