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その12 ページ38

戻ってきた阿伏兎に説教を食らった後、俺はずぶ濡れだったAを自室に連れていった。

「とりあえず着替えなよ」

着替えを渡し、浴室に押し込む。本人は自覚ないが珍しく酔いつぶれているので途中で転んだり溺れたりしないかと思い、扉の前で待機していると、

「覗き?趣味悪〜」

髪の毛から雫を滴らせながら彼女が出てきた。

「まさか。誰かさんが酔っ払ってるから見張ってただけだよ」

そっぽを向いて、「酔ってないもん」と言う彼女に、「フラフラだった癖に」と呆れながら近づき、彼女の肩に掛かっていたタオルを手に取った。

「髪くらい拭きなよ。服だってちゃんと着ないと、風邪引くよ」

そう言ってそれを頭にかけると、彼女は「めんどくさい。神威さんやってよ」と頬を膨らませた。

「自分でやりなよ、子供じゃないんだから」

「無理」

「やれやれ」

そのタオルでわざと頭をガシガシと拭いてやると、Aは笑い声をあげながら「だってこれデカイんだもん。神威さんチビだと思ってたけど意外と大きいんだね」と、されるがままでいる。

「ははは、殺しちゃうぞ」

頭に拳をグリグリと押し付けると、「あだだだ!頭が割れる!」と悲鳴をあげた。

「こう言うとき何て言うんだっけ?」

「ごめんなさいごめんなさい!調子に乗りすぎました!!どうかご無礼を許してください!!」

仕方なく離れると、Aは涙目になりながら何やら訴えていたが、まるっきり聞こえないふりをした。

「...それ、どうしたんだい」

突然話題を変えた俺に、彼女が不思議そうな顔をする。そして、俺の視線を辿ると、どうやら気づいていなかった様で、げっ!と可愛らしくない声をあげた。

「そういえば転んだんだった」

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ソラ - りおさん» コメントありがとうございます!思い付きで更新しているため、不定期になってしまい、読書の方には迷惑をかけております汗なるべく更新していきたいと思っているので、よろしくお願いします!♪ (2020年2月12日 18時) (レス) id: c2cc8b33f9 (このIDを非表示/違反報告)
りお(プロフ) - 高杉さんかっこいい…… ここからの展開が楽しみすぎます、!!! そして主様更新頑張ってくださいッ (2020年2月12日 16時) (レス) id: f7e6660386 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ - きょこさん» コメントありがとうございます!また更新が遅れて申し訳ないです...。きままな更新で行きたいと思ってますので、ちょくちょく覗きに来てくださると嬉しいです♪ (2020年2月12日 0時) (レス) id: 64cc8cd8ee (このIDを非表示/違反報告)
ソラ - 沖田レイアさん» ありがとうございます〜!そう言って貰えると大変嬉しゅうございます♪亀更新で申し訳ないですが、最後までお付き合いくださいませ。。 (2020年2月12日 0時) (レス) id: 64cc8cd8ee (このIDを非表示/違反報告)
きょこ - 続き楽しみにしてました!これからの展開が楽しみー!はぁ…無理やり腕掴まれたい… (2020年1月28日 23時) (レス) id: 6828360e61 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ソラ | 作成日時:2019年10月30日 14時

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