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その4 ページ22

基本高杉さんは、こういう時に食事を取らない。食べたくないから、とかそういった理由ではなく、毒を盛られている可能性があるからだ。

だから、本来ならば私は隣に座って高杉さんの食事を、バレないように毒味しなければならない。が、相手方に席を指定された為、簡単には移動出来なかった。



「高杉くん、ここの料亭は採れたての魚をつかった料理が自慢なんだ」



突然、高杉さんに料理を勧め始めたオッさん。まさかの展開に、少しだけ焦った。



「......」

「なーに遠慮することはない。ささ、是非」

「…悪いな。俺は遠慮しておくぜ」



そう言って酒を煽る高杉さん。その隣に座っていた天人が、「オイオイ。折角勧めてくれてると言うのに、何か食べられない理由でもあるのかね?」と言った。



「まあ、待ちたまえ。彼は単に腹が空いて居ないのかもしれん。まさか我々天人が用意したものが食べられないという訳ではないだろう」




何処か嫌な言い方をするオッサンに続き、周りの者達が次々に賛同する。



「何?そうだとしたら、尚更食べてもらわなくては、我々としても納得がいかないな」

「高杉くん、君は私達が用意したものが食べられないとでも言うのかね」

「......」



探るように無言でそのやり取りを見ていた高杉さんは、置かれていた箸を手に取った。まさか食べるつもりなのか!?
彼の予想外の行動に焦った私は立ち上がった。



(こうなったらーー)



どうにでもなれだ!




「わ、わぁー!美味しそう!」



マッハで高杉さんの元へ行き、彼の手元にあった食材をパクりと一口。

お行儀が悪いことこの上ないが、こうなったらアホなフリをしてやり過ごそう。




「ん〜やっぱり高級なとこは流石に美味しいなぁ!皆さんがあんまり勧めるものだから、私も食べたくなっちゃって。あはは!」




むしゃむしゃと呑気に咀嚼しながら、鼻から抜ける香り、味、後味などで、毒が入って居ないか確認する。



高杉さんはチラリと私の方を見る。




(毒は入ってません)




の意味を込めて小さく頷くと、高杉さんが鼻で笑った。

すると高杉さんはその料理を口にしはじめる。





(...ふう、あぶなかった)

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ソラ - りおさん» コメントありがとうございます!思い付きで更新しているため、不定期になってしまい、読書の方には迷惑をかけております汗なるべく更新していきたいと思っているので、よろしくお願いします!♪ (2020年2月12日 18時) (レス) id: c2cc8b33f9 (このIDを非表示/違反報告)
りお(プロフ) - 高杉さんかっこいい…… ここからの展開が楽しみすぎます、!!! そして主様更新頑張ってくださいッ (2020年2月12日 16時) (レス) id: f7e6660386 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ - きょこさん» コメントありがとうございます!また更新が遅れて申し訳ないです...。きままな更新で行きたいと思ってますので、ちょくちょく覗きに来てくださると嬉しいです♪ (2020年2月12日 0時) (レス) id: 64cc8cd8ee (このIDを非表示/違反報告)
ソラ - 沖田レイアさん» ありがとうございます〜!そう言って貰えると大変嬉しゅうございます♪亀更新で申し訳ないですが、最後までお付き合いくださいませ。。 (2020年2月12日 0時) (レス) id: 64cc8cd8ee (このIDを非表示/違反報告)
きょこ - 続き楽しみにしてました!これからの展開が楽しみー!はぁ…無理やり腕掴まれたい… (2020年1月28日 23時) (レス) id: 6828360e61 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ソラ | 作成日時:2019年10月30日 14時

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