Look at me 36 ページ38
『こんなに曇ってるのに屋上なんだね』
そう声を掛ければ、私を呼び出した張本人は振り向いて
青峰「悪ぃかよ」
とこぼした。
青峰君の表情は今の天気と同じに見えた。
今にも雨が降りだしそうなのに、決意しようとしているのにまだ迷っている…そんな表情。
『…話っていうのは……テツ君のこと…だよね?』
青峰「あぁ、そうだ。俺はこういうの得意じゃねぇからよ、単刀直入に聞くが…」
そう言って青峰君は顔だけじゃなく、体ごと私の方へ向けた。
青峰「誰が怪しいと思ってる?」
『…え?』
予想外の言葉だった。
『どうして私に聞くの?』
よりによって何故?
私が青峰君なら鋭いであろう赤司君や、緑間君に問い掛ける。
青峰「……お前、テツと仲良いだろ。それになんつーか…周りをよく見てそうだからよ」
周りをよく見ているのは青峰君だ。
そんなことを言われたのは青峰君が初めて。
『じゃあ聞くけど青峰君は誰だと思うの?』
はっきり言って私にはまだ分からない。
テツ君に恨みを持つ人がやったのかもしれないし、私に恨みを持つ人がテツ君と私の関係性を知ってやったのかもしれない。
私は後者の可能性の方が高いと思ってはいるけど。
青峰「……黄瀬」
『…………え?』
すぐには言葉を返せなかった。
『黄瀬…君?どうして?押したのは女子じゃ……』
青峰君を見るといかにもばつが悪い、といった顔をしていて。
青峰「根拠とかはねぇよ。でも最近のあいつはおかしい。お前は気付いてないかもしんねぇけどな。テツが押された日、俺はテツに最近の黄瀬のことを話してたんだよ」
『その話、私にも聞かせて欲しい』
気付けばそう口にしていた。
何故かは分からない。
でも、聞いても聞かなくても後悔するような気がした。
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百月(プロフ) - ねこ汰。さん» ありがとうございます!そう言ってもらえると嬉しいですし、頑張ろうと思えます(ノ´∀`*)コメントありがとうございました (2017年3月30日 1時) (レス) id: e094204ca7 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ汰。(プロフ) - めっちゃ面白いですー!更新頑張ってください! (2017年3月29日 18時) (レス) id: ad2b3236ef (このIDを非表示/違反報告)
百月(プロフ) - 桜宮さん» 先輩(笑)また一からやろうと思いまして(笑)これからも頑張ります(笑) (2017年3月23日 14時) (レス) id: e094204ca7 (このIDを非表示/違反報告)
桜宮 - 先輩、お久しぶりです!学校からです。 名前変わっててビックリしたよ〜これからも頑張って! (2017年3月23日 14時) (レス) id: 2953e8ece3 (このIDを非表示/違反報告)
百月(プロフ) - ふわさん» ありがとうございます!推しがくるのは嬉しいですよね!一緒にきていた姉は緑間君でしたw応援コメント本当にありがとうございました!これからも頑張ります(ノ´∀`*) (2017年3月23日 11時) (レス) id: e094204ca7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:百月 | 作成日時:2017年3月10日 22時