絆－ｷｽﾞﾅ－（１）【ARS】 (ページ2)

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【2】潤 SIDE ページ2

その女性は、俺に名刺を差し出した。

そこには、東京でも仕事をしたことがある、製作関係の会社名があった。

“鷹島優亜(たかしまゆあ)…”

優亜:「今度、松本さんが出演されるﾄﾞﾗﾏを、担当させて頂きます、鷹島優亜と申します。」

潤:「そうなんですか…今、ﾛｹﾊﾝ中なんですね…じゃあ、ここも候補地？」

優亜:「はい。」

潤:「ここ…いいっすよね♪ 下に見える街並みも、すごい綺麗だし…この桜の木も…」

優亜:「ﾄﾞﾗﾏの撮影がある頃は、きっと満開の桜が見られますよ。」

彼女は、そう言って微笑(わら)った。

俺は、その笑顔に…惹かれた。

優亜:「どうして、こちらに？」

潤:「時間が、出来たんで…先に、ﾄﾞﾗﾏの雰囲気を感じたくて…」

優亜:「やっぱり…ｽﾄｲｯｸな方なんですね。」

潤:「えっ…？」

優亜:「以前…雑誌で、拝見したことがあるので。」

彼女は、また笑顔を見せた。

俺の胸が、また…ｻﾞﾜついた。

潤:「あの…」

優亜:「はい。」

潤:「まだ、他にも回るんですか？」

優亜:「はい。」

潤:「一緒に、回らせてもらっても…いいですか？」

優亜:「え…っ？」