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ジリリリリ
不快な目覚ましの音で目が覚め、今日もまたいつも通り学校に向かう。
玄関で上靴に履き替えていた時、知念を見つけたから俺は興奮ぎみに知念にかけよった。
「あ、涼介おはよー」
「おはよーじゃないわ!知念のばか!勝手に伊野ちゃんに番号教えただろ!?昨日伊野ちゃんから電話きたんだけど!」
「ごめーん♪だって伊野ちゃんが涼介の番号教えろってうるさかったから〜。なんかおごるから許して♪」
知念の可愛さとおごるという珍しさに負けて許した。
それ以来、毎日のように伊野ちゃんからは電話やメールが届いた。
俺が通ってる学校ではまだ、“ケータイ”をもっている人が少なく、ほとんどの人が“PHS”を使っていた。
PHSには、PメールとPメールDXという機能があって、Pメールはカタカナを15文字前後送ることができて、PメールDXは今のケータイのように長いメールを送ることができるっていう昔のケータイ。
伊野ちゃんから届くメールは、毎回と言っていいほど同じ内容だ。
《ゲンキ?》
《イマナニシテル?》
決まってこの二通。
最初のうちはこまめに返してたけど、だんだんめんどくさくなって、電話もメールも返さなくなった。
学校の廊下であっても避けるようになった。
別にに伊野ちゃんが嫌いなわけじゃない。
ただ、めんどくさがりやの俺にとって、伊野ちゃんからくる連絡が重かったのも理由の一つ。
そして返さなくなった最大の理由は、伊野ちゃんを狙っていた知念が“親友の好きな人を平気でとる奴”だとか陰口を言っているという噂を聞いてしまったから。
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作者名:ありやまメロディ♪♪ | 作成日時:2018年5月27日 13時