11：正しい死 ページ12
「なんじぃい」
呪霊が、不気味な声を上げながら此方に襲いかかってきた。
しかしその反撃が叶うことはなく、伏黒に一発で祓われた。
ひとまず危機を脱し、伏黒がフウとため息をつく。
「なんで来たと言いたいところだが……良くやった」
「なんで偉そうなの」
女子の方の“先輩”を抱えながら、虎杖が呆れ気味に言う。
「ナイス悠仁！ 怪我はない？」
「おう！！」
親指を立てて、虎杖にグッジョブサインを送るA。
虎杖も照れながらサインを送り返した。
そして、隣で呪霊をぱくついている2匹の玉犬の方に視線を向けた。
「因みに、あっちで呪いバクバク喰ってんのは？」
「俺の式神だ。見えてんだな」
「？」
首を傾げる虎杖に、伏黒が説明する。
説明役は、彼に適役なのかもしれない。
「呪いってのは、普通見えねぇんだよ。死に際とかこう言う特殊な場では別だがな」
「あー、確かに俺今まで幽霊とか見たことないしな」
「幽霊て……」
Aが思わず苦笑いする。
因みに玉犬をわしゃわしゃ撫で中。
「オマエ、怖くないんだな」
予期せぬ伏黒の問いに虎杖は一瞬黙ったが、すぐまた口を開いた。
「──いやまあ、怖かったんだけどさ。知ってた？ 人ってマジで死ぬんだよ」
「は？」
「だったらせめて、自分が知ってる人くらいは正しく死んでほしいって思うんだ」
(正しく死んでほしい……か)
玉犬達を撫でる手を止めて、Aが何かを考える。
「正しい死」と、Aが度々考える「正しい生き方」は、根本にあるものは同じなのか、それとも根本から違うのか──。
白い方の玉犬が、Aの頬をペロリと舐めた。
一瞬で我に帰る。
ついでに、顔が固まった虎杖と伏黒も視界に入った。
「いや、玉犬がほっぺ舐めただけだから。単なる犬の愛情表現だから！！」
「愛情……」
「表現……」
「ごめん、語弊」
何故謝るのかは自分でも分からないまま、Aは素直に謝った。腑に落ちない。
2人の固まった顔が元に戻り、会話が再開する。
「……まあ、自分でもよく分からん」
「……いや」
伏黒が何かを言いかける。
その時、虎杖が抱えている“先輩”から、ポロッとお目当てのものが落ちた。
「これが……」
「ああ」
虎杖が、しゃがみ込んでそれを拾う。
カラカラに干からびた、人間の指のようなものだ。
「特級呪物、“両面宿儺”。これはその指の1つ」
「りょうめ……？」
Aが簡潔に説明するが、勿論“呪い”というものに今日初めて触れた虎杖には分かるわけがない。
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YUKIKA(プロフ) - 続き待ってます (2022年12月9日 2時) (
レス) @page23 id: 342256db66 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか？できれば五条悟オチでお願い出来ますか？続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年3月12日 20時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - 夢花さん» ありがとー！！！ 全然大丈夫よ！姫はHEROになれるかの方も更新頑張るね！(*^▽^*) (2021年9月10日 21時) (レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - ヒメちゃん新作おめでとう!!!言うの遅くなってごめんよ_(._.)_ (2021年9月10日 21時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - まくすうぇるさん» 話の流れは原作通りにするつもりなのですが、救済についてはまだちょっと考えています。やるかもしれません。地獄が軽減される(？)かもしれません。悩ましいです……！ (2021年9月1日 17時) (レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
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