君の想い人は私じゃないんだ〘瀬名泉〙 (ページ43)

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この対応をしていくにつれて、私は女の子好きだと世間には思われてしまった

親愛を込めてしている部分もあるので否定はしないけど、ただのキャラなんだよね、、笑

なので私は仲良くないと素で話せないから冷たい対応を取ってしまう気難しい性格で、世間からは女の子好きの紳士キャラだと思われている。。

うん。改めて考えてみると私って面倒な性格しているよね、、紳士の方にはあくまでキャラだし、普段では使わないからあんまり関係はないけど、、

私のこのキャラを知らなかったのか、プロデューサーのあんずさんは驚いていたが、その後スンっと表情を抑えていた

驚かれるか、嫌がられるか、愛想笑いのどれかの反応だろうなと思っていた私はまさかのあんずさんの反応に少し驚いた

スンって表情抑えるなんて…なんか”こういう”対応慣れしているようにみえるかな

気にしても意味無いか、と切り替えて私は今更ながら瀬名の問いかけに答えた

A「だって瀬名。こんなに麗しいお嬢さんがいるんだよ。誠心誠意を持って紳士な対応をとらなくてはいけないだろう？」

私がそう言って瀬名に不敵な笑みを浮かべた

私が”こうした”意味を瀬名は伝わったのか、はあ、、と深くため息をついたあと、私のなりきり具合に元々慣れているのもあって、私の応えに「はいはい」って流してきた

こんなやり取りも去年Knightsとしていた時にやっていたよね…と過去のことをふと思い出して、胸が苦しくなった

瀬名とのこんなやり取りがずっと続けられればいいけどな…と思うのと同時に

私、あの頃と同じ露咲Aの紳士な姿を上手に演じていれるかな…？

と、そんな気持ちを秘めながらも、私はまたその対応を彼女に続ける。彼女にはこの対応は無駄だとわかったけどこれは私にとっては”収穫”だ

A「麗しいお嬢さんが私になにか御用があるのでしょうか？こんな可憐なお嬢さんが私に御用があるのならば私は世界一幸せでしょう」

私が微笑むと彼女や彼女のそばにいたゆうくん達が私に視線を向け、熱を帯びたような視線を送ってきた

…私の演技を入れている笑顔で目的を忘れるぐらい見とれてくれたら後々楽に終われそうなんだけどな、、

私がそう考えていると、私に微笑みかけられたあんずさんは下を向き、俯き………

あんず「…！やっぱり貴方しかいません。」

とそれだけ言い私に意志を持った力強い目線を向けてきた