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瀬名からの呼び出しに応じた私は、休み時間でわいわいと楽しくお話している人達を横目に見ながら、早歩きで私を待っているという”ゆうくん達”のところへと向かった
乗り気では無いけど、瀬名から言われたし…断ったら面倒そうなことになるし、話を聞けばいい感じみたいだったから…
と、私はそう自分自身に言い聞かせていた
本当は出来れば人には会いたくないし、極力人と話したくは無い私だけれども、その子達に会いに行けば1目ぐらいは瀬名を見かけることぐらいはできるかな…
と淡い気持ちを持って彼らの元へと向かう
………私は瀬名が大好きだけど、瀬名にその気持ちを伝える資格はないってことはちゃんと理解してる。
好きになってはいけない。私は瀬名が好きじゃない。
瀬名のことを好きになった当初は信じたくなくて、私が今更何想っているんだってなって、好きという気持ちを隠して、自分に言い聞かせて誤魔化していた。
そのあとも彼に会うのが気まづくて、隣のクラスなのに会いに行けなくて、ずっとずっと避けてしまって、
なのに会えたり、1目でも見れたら嬉しくなっちゃって、、矛盾しちゃっているよね…
私はそんな自分が哀れすぎて、誰もいない廊下を1人歩きながら、ははっと乾き笑いして小声で呟く
A「はぁー、ほんと、、、、私って意味わからないことばっかりしているな、、何したいんだろ、、、」
自分の感情に、恋愛に、振り回されている私は自嘲気味になりながら足を進める。
恋愛感情に振り回されちゃっているけど、恋している姿が周りにバレないだけがまだ救いかな
私が人と関わろうとしてないからバレないで済んでいるのもあると思うけど、こういう時に演技力がある方で良かったなとしみじみ思う
ある程度歩いていると、夏の陽気が窓から差し込まれ暖かい空気に包まれている3年生のクラスが見えてきた
視線を巡らせると、数人の人だかりが3-A付近の廊下で和やかな雰囲気をして話しているような姿があった
その人だかりを作っていた人達をよく見ると、私が見たことない人たちで、もしかしたらこの人達が私を待っていた”ゆうくん達”かな？と私は素直に思った
まだその人たちは私が来ていることに気がついてないみたいで、ちょうどいいと思った私はそのまま足を進めた……だけど
私は”見たことがない女の子”を見て思わず足が止まりかけてしまった
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作者名：sarai | 作成日時：2024年1月1日 3時
