君の想い人は私じゃないんだ〘瀬名泉〙 (ページ4)

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あんず「(そもそも有名な人に頼むというとその人自体も忙しいだろうし、知名度がそこそこのアイドルグループと共演してなにか相手側にメリットがある訳でもなかったら共演するわけが無い。
共演するにおいてなにかこちら側からのメリットを提示しなければいけないけど……それも何をすればいいのかが検討もつかない……)」

私が難しい顔をして考えを巡らせていると、

オフホワイトの髪色した少年は一瞬考える素振りを見せたあとまた天使の笑みを浮かべて私に手を差し伸ばすような言葉をかける

英智「僕たちと共演しないかい？と言いたいところだけど僕たちも忙しくてスケジュールを開けるのが少し難しいんだ。君が誰を選ぶかは分からないしそれはプロデューサーに任せるけど………………話題性、そして手っ取り早くTricksterの知名度をあげれるような最高の共演者を僕が君に推薦するとしたら、露咲くんを推薦するよ。」

あんず「………露咲A先輩……ですか？」

あくまで決めるのはプロデューサー。というのは変わりないけど天祥院先輩はおすすめの相手として、この学校に特例としてアイドル科の女性アイドルとしている2人のうち1人……露咲A先輩の名前を挙げた

私も彼女のことは有名なアイドルとして名前は知ってはいたけど、どのようなアイドルかは全く分かっても無く、それでいて今の今まで関わったことがないので不思議そうに天祥院先輩の提案に私は首を傾げた

あんず「(露咲先輩見たことはあるけど学年も違うし、プロデューサーとしても関わったことが無かったから何も分からないな……彼女が有名なアイドルだったということは知っているけど、彼女の最近の活躍聞いてないからてっきりアイドル活動をやめているのかと………)」

私が不思議そうにしていることに、天祥院先輩は気が付き

英智「もしかして君は彼女がアイドル活動していた姿を見たことがないのかな？」

と問いかけた。私は申し訳なさそうにしながら体を少し縮め、軽く頷いた

英智「そうか。それは残念だったね。まあ、彼女が活動していたのは2年もないからね。でも、彼女はそのたった2年もない時間の中で女性アイドルとしてすぐに名前が上がる程の実力者として名をあげたアイドルだよ。歌唱力はもちろんのことその雰囲気も良くてね。彼女のパフォーマンスに魅力される人は多かった」

彼はまるで懐かしむかのように彼女について話していた