君の想い人は私じゃないんだ〘瀬名泉〙 (ページ3)

今日:33 hit、昨日:53 hit、合計:14,662 hit

2. ページ3

....あんず視点....

あんず「………知名度……ですか？」

七夕祭が無事終わり、私の手腕が認められたからなのか有難いことにこれまで以上にプロデューサーとして忙しい日々を過ごしていた私は急に生徒会長に呼ばれ、今現在生徒会室にいる

オフホワイト色の綺麗な髪色。そしてまるで天使のような優しさを表しているような表情をして待っていた生徒会長……天祥院英智先輩は私のといに「あぁ」と頷いて応えた

英智「TricksterがDDDに出る上で実力はそれなりにあるとは僕も思っているよ。でも実力もまだ足りない。そして、1番足りないのは知名度だ。Tricksterと言われて一般の方々がすぐに誰がいるところ、とか話に出るのは少ないだろうと僕は思っている」

天祥院先輩はニコニコとしていたのから真面目な雰囲気に変えて私に話してきた

あんず「(知名度…………確かにTricksterは活動してきたとはいえまだまだグールプとしては名が広がってないと言えると思う。。
でも、彼らのキラキラとしたアイドル性と実力ならすぐに名が広がるだろうと私も思っていてそこまで気にしてもいなかった。。これは盲点だった)」

天祥院先輩が指摘したことは最もで、あれだけ彼らと一緒に居たのにそこに力を入れようとしていなかったことに恥ずかしさを私は覚えた

私は生徒会長と対面しながらも、ぐっと拳を握りしめ、顔を少し歪ませた

天祥院先輩はそんな私の様子を見ながら事実をはっきりと伝えた方がいいだろうと判断してそのまま話を続けてくれた

英智「はっきり言って今のままじゃどんなにパフォーマンスが良くても知名度が無くて、一時だけ凄いと言われて終わってしまう可能性が高い。だから僕は彼らの知名度を高めるために有名な誰かと共演することをおすすめするよ」

と最後の言葉を言った時彼はまたにこやかな笑顔へと戻った

まさかの提案に予想だにしていなかった私は目をパチパチとさせ一瞬不思議そうな顔をしたが、すぐにハッとした

あんず「(確かに色々なものに出演するとしたら時間もかかるしTricksterのみんなの疲労が大きくなるし、それで知名度が高まるかと言われれば怪しい。だけど有名な人となにかで共演とかしたら知名度は上がりやすくなると私も思う………ただ問題は……)」

あんず「誰に共演を頼むか……そしてその頼む人のスケジュールにもよりますよね……」

私はまた困った顔をして考え始めた