君の想い人は私じゃないんだ〘瀬名泉〙 (ページ20)

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薫「でもさぁ、あの天祥院くんがふざけた例えで言うと思う？俺はせなっちが気がついてないだけで、姫みたいな存在がいるんじゃないかって思うけどね〜それか守りたい人とか？まあ、誰かは知らないけどさ」

俺を茶化すように、だけど最もなことを言ってきた

そこなんだよねぇ……天祥院もたまに変なことを言うやつだけど間違ったことはほぼ言わない。

傍から見たら俺にとっての姫扱いしている子がいて、そのことを言っている可能性だって有り得る。

俺には全くもって心当たりがないんだけどねぇ。そんな対応なんてファンにしかしたことないし

それに身近な人でそんな扱いをしている人がいたらさっき考えた時点でもう答えが出ているはず

やっぱりどうしても気になってしまって俺は昼ご飯中にも関わらず考え込んだ。

何故か分からないけどこのまま流してもいけないような気もしたから

俺が羽風の言葉を聞いてから黙り込んで考えていると、「あれあれ？まさか思い当たる節があったりして？」と言っている羽風の声と「大丈夫かー！瀬名ー！！！」と呼んでいる守沢の声が聞こえた

俺にとって姫みたいな人…………守りたい人……ねぇ……

瀬名「守りたい人ならいるけどさ(ボソッ)」

薫「え？笑」・千秋「うおおおおお！！！！」

急に驚いた2人の反応を見て、俺は

瀬名「えっ？いったいどうしたわけ？」

状況が読み込めない俺は驚いている2人に問いかけた。

またもやニヤニヤとしながら見てくる羽風に、キラキラとだけど少し恥ずかしそうにしている守沢がいて、なんか俺何か考えている時に言ったわけ？と少し思ったが

でも、そんなバカみたいなこと俺がしないでしょと思いその考えを捨てた

守沢が意を決めたような表情をして俺に視線を向ける。

さっきの流れからこんな表情になるなんて…ちょっと本当に何があったわけ？

俺が不思議そうに、だけど少し不満そうな顔をしていると何か言おうとした守沢を何故か羽風が止めた

薫「ストップストーップ。もりっち。…ここはむしろ黙っていた方が後々面白そうじゃない？ここで聞きまくっちゃ可哀想だよ(ボソッ)」

守沢を止めたのはわかったけど、その後羽風が守沢に耳打ちしているせいで何言っているか聞こえないんですけどぉ？

なんか分からないけど施しをかけられているような気がするしさぁ