君の想い人は私じゃないんだ〘瀬名泉〙 (ページ19)

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そもそも天祥院が”姫”という言葉を使うことに違和感しかなくて、

いったい誰のことを言っているんだと思った

だけど、Knightsのではなく”君の”と言ったあたり

つまり俺の姫ってことを言いたいのだろうか

だけど俺にとっても姫という存在のものはいないし、天祥院が誰かに例えているとしても俺が関わっている人の中で姫要素がある人もいない

俺は訳分からなくなって、呆れたように天祥院に聞き返した

瀬名「いったい誰のことを言っているのか分からないんだけどぉ？それに借りるって言っても俺にいう必要無いんじゃないの」

俺がそういうと天祥院は少し驚いた表情をして「なるほど…意識してないのか」とボソッと呟いた

意識してないってなかなか酷いこと言うよなこいつも。と思いながらも、姫なんて存在こいつの思い違いに違いないだろうし、何故例えて俺に言うのかが分からなかった

英智「うん…まあ、それなら大丈夫だよ。君が分からなくても問題は無いのだろうし。でも、その子を夢ノ咲のために少し借りるよ。もちろん酷いことはしないから安心して欲しい。」

だから俺をそれに言う必要はないでしょうが。と思いながらも誰かわからない人が一応酷いことはならない、ということはそれなりに良かったなと思う

あんな思いをする人は少しでも減った方がいい

瀬名「だーかーら、俺はその”姫”が誰か分かってないって言っているでしょうが。何するのかは知らないけど、変なことはしないでよねぇ」

天祥院は俺に約束するというような笑みを浮かべて

英智「あぁ、わかった」

と言って自分の席へと戻って行った

本当に何したかったんだ天祥院は……

俺に伝えるだけ伝えておいて。

姫って存在が誰なのか気になるでしょうが！最後まで教えようともしなかったしさ

俺が少しイライラしながらご飯を食べようとすると、さっきまで黙って様子を見ていた守沢がキラキラした目で見てきた

千秋「なんだ！！瀬名には姫なる存在がいるのか！？いったいそれは誰なんだ！！」

まさかのそれを聞いてくるかということに俺は深い、ため息をはぁあああと出した

瀬名「ちょっとぉヒーローみたいな話じゃないよぉ俺には姫なんて存在いないし、天祥院が誰かをふざけた例えで言っただけでしょう」

俺が呆れながらそういうとニヤニヤと俺たちのことを見ていた羽風が…