手術 緑side ページ34
〆.
緑「………手術、することになって」
Aは、虫垂炎と診断された。
橙『そうなんか……俺、気付けんかった』
ほんまは点滴だけでも対処出来るけど、手術で盲腸を摘出した方が手っ取り早いらしい。
緑「そういうん、隠すんうまいから……ほんま、嫌な特技やで」
Aは人生初の手術に怖がっていたけれど、同意書にサインした。
橙『とりあえず……どうしよ、店閉めたらそっち行くわ』
手術までは診断から一時間もなくて、手術の直前に車椅子に乗ったAが笑顔で手を振って……ドアが閉まったあと、手術中のランプが光った。
緑「みんなに連絡するんは……」
俺かて、怖い。
橙『平日やし、大学生組はちょっと控えとこか。二人には俺から連絡するから……神ちゃん明日大学は?』
盲腸を摘出するだけやから、失敗とかそんなんはないって信じてるけど。
緑「ない。とにかく目ぇ覚めた時に誰もおらんのは怖い思うから……」
手術は手術や。体に傷が残るかもしれんし。
橙『そか。わかった、お願いな』
とにかく俺は、待つだけ。
待合室のソファーに腰掛け、ただひたすらに待った。
橙「神ちゃん、」
緑「照史くん……」
照史くんの姿を見て、安心した。
……俺が不安になってどうすんねんって話やけど。
それからしばらくして、Aが手術室から出てきた。
もちろん、ベッドに横になった状態で。
医者「麻酔が効いていますので……目が覚めるのは明け方頃だと思います」
橙「そうですか、ありがとうございます」
Aに繋がれた管。
術後一日か二日は横になっとかなあかんらしい。
Aが一時的に運ばれた部屋で、Aが目覚めるのを待った。
………Aが目を覚ましたのは、朝になってからやった。
「……………………」
緑「A?A、?」
無理にでも起こさないと、麻酔の影響でそのまま目覚めない、なんてこともあるらしい。
やから起こしてんけど……。
「……とも、くん」
Aはボロボロと泣き出した。
「ごめん……なさ、…………痛い……」
途切れ途切れのAの声。
どんな痛みなのか、わかってやることさえできない。
緑「うん……うん………痛いな、そっか、……」
Aは痛みに顔を歪めつつも、また、意識を飛ばした。
〆.
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はゆな(プロフ) - るるさん» わあああ!しょうもないミスを……お許しください!教えてくださりありがとうございます!すぐ移行して消すので少しお待ちを……。応援もありがとうございます(*´v`)ノ (2018年9月20日 17時) (レス) id: 0cb07950a3 (このIDを非表示/違反報告)
るる - 以降じゃなくて移行です!いつも楽しく読ませていただいてます。更新頑張ってください! (2018年9月20日 16時) (レス) id: e2e2d16cbd (このIDを非表示/違反報告)
楓。(プロフ) - ありがとうございます !! 楽しみにしてます !! (2018年9月20日 14時) (レス) id: f4a88a2d97 (このIDを非表示/違反報告)
はゆな(プロフ) - ポテトんさん» リクエストありがとうございます☆元彼ネタ、いつか書こうと思ってたんですよ!しかもそんな感じのシチュエーションで!ドンピシャでびっくりしました(・д・。)またしても大毅先輩……株が上がる(笑)この作品書いてたら、リアルでも大毅くんひいきになってくる不思議… (2018年9月20日 0時) (レス) id: 0cb07950a3 (このIDを非表示/違反報告)
はゆな(プロフ) - Yukoさん» ですよねですよね!ありがとうございます!自分で書いてて、「ああ…はまちゃんかっこいい……尊い」みたいになってます(笑)はまちゃん先輩の胸きゅん、ちょこちょこ挟んでいきますね〜! (2018年9月20日 0時) (レス) id: 0cb07950a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はゆな | 作成日時:2018年8月23日 18時