居酒屋妄想日記 ４冊目

体調不良 ページ33

〆．



「楽しかったなぁ〜本当に！」



結局、何かラブハプニングが起こるわけでもなく終了した旅行。



逆に無くて安心したかも。



今日は、ちょっと用事があって午前中だけ大学へ。



その帰りの電車の中でのこと。



「……はー、何これ？」



普通に座席に座ってのんびりしていたら、お腹に痛みが走った。



お腹減ったしなぁ。



お腹空きすぎて痛いのかも。



早く帰ってお昼ご飯たーべよ。



今日はバイトもあるしね。



………と思い、家に帰って軽くパスタを茹でてみたのだけど……



「あかんやつ、これ空きっ腹じゃないやつ」



お腹の痛みは引くどころか悪化していくばかり。



便秘？いや、最近は調子いい。



寝転んだら胃もたれみたいでうーってなる。



胃薬……あ、ないわ。



「どうしたらいいの………」



解決しないまま、バイトの時間になった。



歩くのもつらくて、休もうかなーって考えたけど、今言うのは迷惑かかる。



なんとか出勤し、水曜日なので二階を任された。



ともくんが一緒。



一階はのんちゃんと大毅くん。



………お、お客さん全然来おへん。



緑「……A？しんどい？」



「あ……ちょっと、お腹痛くて」



緑「トイレ？女の子の日？」



「どっちも違うくて……」



話すだけでも苦しい。



笑うことさえできない。



緑「ようわからんなぁ……とりあえず温かいもん飲み？」



ともくんが温かいお茶を渡してくれて、有難く頂いた。



それでも治まらない腹痛。



橙「なあなあ、二階の二人〜。ごめんやけど、今日は人少なくて暇させてしまうから、上がりでええかな」



緑「あ、大丈夫！」



「大丈夫です」



心配そうなともくんは、「病院行った方が…」と提案してくれた。



「い……行きます」



寒気がして、そろそろやばいかも。



緑「賄い、やめとこか」



大毅くんとのんちゃんの前ではなんとか元気に振る舞ったけれど、もう限界。



店を出てから、救急車を呼んでもらった。



「俺も付き添うから」



「心強いです…」



救急車に乗って、具体的にいつ痛みが出たとか説明している時、



ずっと、ともくんの手を握っていた。



ともくんはただ安心させてくれるかのように、



笑顔でいてくれた。



「大丈夫やからな、病院行ったらなんとかなる」



「ふふ、根拠ないですけどね」



痛みの感覚が狭まって、息をするのもしんどかった。



〆．

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