幕間：深まる夜 ページ41
その日、イナズマジャパンの面々は決勝戦へ向けていつも通り、一生懸命に練習に取り組んでいた。
練習の中でミニゲームが始まった。
必殺技なしの紅白戦だ。
久「天月、入れ」
コートの外でパス練をしていた夜空は、一瞬何が起こったか分からないという表情を浮かべた。
久「…入らないのか？」
夜「入りますけど…」
ちょっと嫌そうにフィールドに足を踏み入れる彼女の態度に、不動が疑問をぶつける。
不「お前、試合に出たかったんじゃなかったのかよ？」
その問いに弱々しい笑顔で答える夜空。
夜「そうなんだけど…」
そのあとの言葉を繋げないまま、夜空は自分のポジションへ向かう。
夜空のポジションはFWだ。
豪炎寺とツートップで行うことになる。
夜「よろしく！」
豪「あぁ」
夜「それから…ごめんね…」
豪「は？」
笛がなり、夜空と豪炎寺のキックオフでゲームが始まる。
始まった瞬間、夜空が飛びたす。
その瞳には光も闇も…、何も灯っていなかった。
虚無の瞳とはまさにこれの事だろう。
前へ上がってくるメンバー達にボールを当て、まるで壁のような扱いをする。
跳ね返ってきたボールをさらに人に当てまた跳ね返らせる。
風「なんなんだ…アイツ…！」
栗「酷いでやんす！」
そんな声も今の彼女には届かない。
マネージャーの手伝いをしていた友希と凉は、その光景に目を疑う。
2人の目の前で、"あの事件"が再び始まろうとしている。
2人は真っ直ぐにフィールドへ駆け寄ると、監督へ抗議する。
友「監督！何考えてるんですか！？夜空をゲームに出すなんて！」
凉「しかもご丁寧にFWじゃねぇか！！あんた、夜空のこと知ってんだろ！？」
その言葉に耳を貸さず、夜空を観察し続ける監督。
抗議を諦め、夜空の名前を叫ぶ2人だが、その声も彼女には届かず横暴なプレーを続けている。
最後に豪炎寺へとパスを出した夜空。
そのボールを打ち返そうとするが、奇妙な回転がかかったそのボールは、豪炎寺の足を踏み台にし、天高く飛んだ。
そのボールに追いつくように、夜空が跳躍しボールをゴールへ撃ち落とした。
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イツキ(プロフ) - 雫(ｼｽﾞｸ)さん» ありがとうございます！！はい！読んでみようと思います！！ (2019年6月9日 11時) (
レス) id: d483986195 (このIDを非表示/違反報告)
雫(ｼｽﾞｸ) - とても面白いですね！ 作者さんのペースで更新を頑張ってください。 オリオンの刻印が好きで２つの作品を書いてます。 もし、良かったら読みに来てくださいね？ (自分の事までコメントしてしまい、すみません。) (2019年6月9日 10時) (レス) id: effc3bbfee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イツキ | 作成日時：2019年6月9日 9時
