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夜「…私が、これからの練習や…試合とかで指揮を執った時…その姿を見ても、君は私を嫌いにならないでいてくれる？」
不「は？」
夜「もう、嫌なんだ。嫌われるのは…誰かが、離れていくのは…」
夜空の声がだんだん泣きそうな声色に変わっていく。
不「元々好きでもねぇやつを、嫌いになれるわけねぇだろ」
傍目から見たら凄く酷い返答だろうが、今の夜空にはそれで充分だった。
夜「はは、やっぱり明王は面白いね」
少し弱った笑みで笑う彼女にかけてやれる言葉など、あいにく不動は持ち合わせていなかった。
言葉の代わりに、近くの自販機で買ったスポドリを夜空の顔面に投げつけた。
円「虎の屋？」
虎丸を追いかけていた一行は、商店街の中の定食屋にたどり着いた。
春「はい、確かに入っていきました」
店の中を覗くと背後から声をかけられる。
乃「なにか御用かしら？」
突然のことに、円堂が声を上げて驚く。
円「俺たち、虎丸と同じチームの…」
乃「虎丸くんと？」
そのとき、店の奥から出前に出かけようとしていた虎丸が出てくる。
虎「キャプテン…豪炎寺さん…」
店の中で詳しい話を聞くと、どうやら虎丸は体の弱い母親に変わり、1人でこの店を切り盛りしているらしかった。
豪「練習の後でか…」
友「凄いわね…虎丸くん…」
本当は沢山練習したいはずなのに…と悲しそうに語る虎丸の母親。
出前から帰ってきた虎丸は母に休んでいてくれと声をかける。
そんな姿を見た円堂が、ガタッと音を立てて椅子から立ち上がる。
円「虎丸！！」
虎「は、はい…っ！」
円「なんでこんな大事なことを、黙っていたんだ！？」
虎「そ、それは…」
すると、円堂はカウンターに置いてあった出前箱を手に取り、「任せろ！」
と走って行ってしまう。
虎「キャプテン…」
一瞬で戻ってくる円堂。
円「で、何処に行けばいいんだっけ？」
その言動に、皆が笑顔をうかべる。
豪「やるか」
冬「えぇ」
春「先輩、私たちも！」
秋「うん」
友「頑張りましょう」
皆が次々と立ち上がり、お店を手伝い始める。
「「「いらっしゃいませ」」」
時刻は夕方、お客さんの多くなる時間だ。
円堂、豪炎寺が出前を手伝い、マネージャー陣と友希でホールと厨房を手伝う。
全ての手伝いが終わった頃には、すっかり日は落ちて夜になっていた。
秋「今日は来てよかったね、円堂くん」
円「あぁ、皆も今日はありがとうな」
冬「えぇ」
豪炎寺は、振り返り虎の屋の看板を眺める。
気になった友希が声をかける。
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イツキ(プロフ) - 雫(ｼｽﾞｸ)さん» ありがとうございます！！はい！読んでみようと思います！！ (2019年6月9日 11時) (
レス) id: d483986195 (このIDを非表示/違反報告)
雫(ｼｽﾞｸ) - とても面白いですね！ 作者さんのペースで更新を頑張ってください。 オリオンの刻印が好きで２つの作品を書いてます。 もし、良かったら読みに来てくださいね？ (自分の事までコメントしてしまい、すみません。) (2019年6月9日 10時) (レス) id: effc3bbfee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イツキ | 作成日時：2019年6月9日 9時
