月永レオと一人の天才型変人少女*あふたぁ

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「ほほう、あんずちゃんはこんな事を毎日してるのか、大変だねぇ……」





放課後の教室で、机と机をくっつけて話をするAとあんず。プロデュースの仕事について、詳しいことの説明と基本的な役割分担をしていた。





「あとはイベントによりますけど、衣装のデザインやその発注、これはユニットによって違うのでこの資料を基にやります」






ほうほう…とAはノートに言われたことを書き留め、渡された資料を眺める。






「あれ、Knightsのリーダー、瀬名くんじゃなかったっけ？」






渡された資料のKnightsの所には、リーダーの枠に名前が書いておらず、その下のメンバーの枠に四人の名前が書かれていた。






「仮……です。ホントのリーダーは不登校なんだとか。」






「へぇ、そんなこともあるんだねぇ…？」





Aはそう言いながら、少し前の事を思い出す。そういえば、瀬名くん仮って言ってたな、と。






「なんでも、この学院はつい最近まで荒れていたそうなんです。詳しい事はよく知らないんですけど。



あ、今度Knightsのリーダーの家を訪ねることにしたんです。一緒に来てもらえませんか？」






あんずはAの目を見てそう言った。しかし、その目に写っているモノが、あんずには解らなかった。









「う〜ん、ゴメンね？」









Aの目には、確信と不安が入り混じっていたが、誰もそれには気付かない。否、気付くことは出来ない。







例え、目の前に座って真っすぐ見つめることができたあんずであっても。

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