【黒子のバスケ】未来へのキセキ Ⅴ (ページ48)

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第248Q 番外編赤司征十郎の悩みページ48

「はぁ…」

最近よくため息ばかりつくようになった。

元々、感情などあまり顔に出るタイプではなかったが最近はよく表にしてしまってる気がする。

理由は目の前のAのせい。

最初は才能だけに惚れ込んだ…だが気づけば彼女の優しさに惚れ込んだ。

いくら自分でも心は誤魔化せない…が募って行く「好き」を口に出せるわけない。

恋なんて初めてでどんなものかも知らない。

知っているのは本の中で繰り広げられる物語程度。

それはとても煌めく素晴らしいもののように描かれているが…現実はまるで正反対。

こんなに、苦しくて辛くてもどかしいものなんて聞いてない。

物語の中のように相手のことが全く読めない。

例えばAに好きって言ったら彼女の出す答えがわかるわけもない。

時々彼女はオレの予想を遥かに超えることもある。

…だからって恋愛ごとを神頼みなんて論外。

彼女のことは全くわからないが…その周りのことは嫌という程わかる。

彼女が誰に思われているなんて全部知ってる。
まぁオレが負けるわけがないと確信してる。

これが今のオレの悩みの種。

「ねぇ…生徒会長って大変すぎない！？」

Aの厚意により生徒会の仕事を手伝ってもらっている。

「いつもこんなものだが。」

「いや、これは多すぎるよ…」

目の前の書類の量に目を丸くさせている。

文化祭直前ということで、書類も確かに多いかもしれないが。

2人っきりの生徒会室。

ロマンティックなシチュエーションでもないが悪くはないかな。

恋から始まる｢好き｣って意外と一人で飲むには味気なくて、胸はずっとドキッて痛い。

君も共感してくれたらいいのに。

“好き”って二文字君に送り届けたくても
言葉に出さなきゃ望みもない。

片想いは苦しいって聞いたけどホントにそう
どうしてこうも素直になれないんだろうね。

でもね好きって思える｢キミ｣を見つけたことは本当に素晴らしいことだと思う。