【黒子のバスケ】未来へのキセキ Ⅴ (ページ47)

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第247Q “キセキの世代”の再会ページ47

手に持ったお菓子の袋をにらみ続ける紫原。包装が開けられないみたいだ。

「ミドチン、そのハサミ貸してよ。」

「断るのだよ。」

「えー？黒ちん持ってる？」

「持ってないです。」

普通に会話が行われている。
しかし、普通と言われても不思議と空気が重い。

「つーか、呼び出した本人が1番ラストってどうなんスか！？」

「いちいち目くじら立てるな、アイツはそう言う奴なのだよ。」

「…ったく。」

何も言わずポテトチップスを1枚、また1枚と口へ運ぶ紫原

「すまない、待たせたね。」

背後から聞こえた声に全員が振り返り階段の頂上を見上げる。

「赤司君…！」

「征…。」

太陽を背にしているせいでちゃんと顔は見えないがその声と容姿は間違いなく赤司征十郎

「大輝、涼太、真太郎、敦、A…そしてテツヤ。

また会えて嬉しいよ。こうやって全員揃うことが出来たのは実に感慨深いね。

ただ…場違いな人が混ざっているね。
今僕が話したいのはかつての仲間だけだ、悪いが君は帰ってもらっていいかな…？」

赤司の視線の先は黒子とAの背後

黒子とAが振り返った先には…赤褐色の髪

「何だよ、つれねーな。仲間はずれにすんなよ。」

「大我！？」

「火神君！？」

「ただいま、話は後でとりあえず…」

1歩、歩み出て視線を上げる。

「あんたが赤司か会えて嬉しいぜ。」

火神の顔を見つめ、1段ずつ階段を降りる赤司

「真太郎、ちょっとそのハサミ借りてもいいかな？」

「何に使うのだよ？」

「髪がちょっと鬱陶しくてね。ちょうど少し切りたいと思ってたんだ。」

緑間の手から赤司へ渡されるハサミ。

そして、火神の前に立つ。

「まぁ、その前に火神君だよね？」

次の瞬間、火神の顔に向かってハサミが突かれる。

「うぉっ！？」

ギリギリの所で避けるが、火神の頬には赤い筋が描かれる。

「なっ…！？」

「大我っ…！」

「(コイツ本気だった…！
何考えてんだ…今オレが避けられなかったら…！？)」

「へぇ…よく避けたね。」

微かに口角を上げる赤司

その口調はまるで避けられることを最初から分かっていたようだった。