【黒子のバスケ】未来へのキセキ Ⅴ (ページ5)

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第205Q 君のために信じるページ5

その言葉に安堵する部員達。
しかし、リコ1人浮かない顔をしその視線は膝に見ていた。

「じゃ、見舞いの必要も無いな学校でな！」

「あぁ、またな。」

夕焼け空、誰もいない病室に1人残された木吉

その彼に、1つ缶コーヒが投げ込まれる。

「ったく、見え見えの痩せ我慢しやがって。」

「…日向。」

「お前が捻挫程度で試合を放り出すわけねーだろ。主将にまで隠し事かよ？」

その頃、木吉の膝の本当のことを聞き出そうと病室へ再び部屋へ向かうリコ

扉を開け用とした時、中から聞こえる日向と木吉の会話。

「違和感は結構前からあっあんだけどな…手術してリハビリして完治する頃には高校は卒業してるとさ。」

その事実に目を見開き、指が震える。

「手術せずにリハビリだけで騙し騙しやれなくもないらしいがそれでも戻ってくるのに1年かかるそうだ。」

「…止めてもどうせ後者なんだろ？」

「あぉ、でも…お前らと3年間やりたかったなぁ。
リハビリだけでバスケをすれば再びダメージが蓄積していく。
戻っても出来るのは1年らしいから結局一緒に出来るのは来年だけだ。」

「そうか…しょーがねーな。じゃあ来年になっちまうか日本一。」

「…え、何言ってんだよ日向。確かに屋上ではそう言ったけど…」

「あぁ、その時から思ってた。あの時お前は“日本一になる”とは言わなかった。
リコの言葉にギクリとしたのもつまりはお前自身だ。
日本一を信じきれてないのはお前だろ。

あと1年しか一緒にできねぇならしょうがねぇ。
1番多く試合できんのは最後まで勝ち上がって日本一になったチームだろうが。

日本一になるのが信じられないなら…しょうがねぇ。
オレが信じてやるからついて来い。」

その日向の言葉に目に暖かいものがこみ上げる。

「だから、とっとと戻ってこいダァホ。」

蘇るあの言葉

＿＿＿＿『これだけは言っておくぞ、オレはお前が大嫌いだ。だからバスケで絶対負けたくねぇ。それだけだ！！』

＿＿＿＿『誠凛高校バスケ部だ！！』

＿＿＿＿『オレも今バスケが楽しくてしょーがないんだ。』

＿＿＿＿お前らに出会えて…

「あぁ、そうだな。」

受け取った缶に落ちる涙

「悪い…じゃあちょっとだけ待ってくれ、すぐ戻る。」

「謝ってんじゃねーよダァホ。仲間だろーが。」

“鉄平”を欠いた誠凛高校は決勝リーグで三大王者に大敗

快進撃は東京都ベスト4までとなった。