第506Q 対峙する火神と赤司 ページ6
「ってわけで…後ろは私たちが守るから、気にせず攻めて。」
「…おう！」
火神の攻撃は止まらないが、洛山の監督の白金が動くことは無かった。
「…ウチの4番を狼狽えさせるほどのことではあるまい。」
根武谷と実渕、2人のブロックさえも避けてしまう火神を止めるために洛山に残された手は１つ。
動き出したのは赤司であった。
「OFはこのままで行く。DFは小太郎…マーク交代だ。
真太郎以上とだとすればやはりこうするしかないだろうね。
彼はボクが相手をしよう。」
火神と対峙したのは赤司であった。
「少し調子に乗りすぎているようだね、火神大我」
ここまで点を決めていた火神を洛山が野放しにすることはないと誠凛側も予測済みであった。
そしてこの展開は桐皇戦の序盤に酷似していた。
両チーム絶対的エースの衝突、
この結果はこの先の流れに直結するのだ。
この時ボールを持っていた伊月は攻めあぐねていた。
「(どうする…！？それでも火神で行くか、オレたちだけで攻めるか…リスクが低いのは後者だが…)」
背後からひしひしと伝わる「くれ！！」という訴えは火神のものであった。
そして、近くにいた日向と視線を合わせ伊月が選んだ道は前者。
こうなってしまった以上、後には引けない。
待った無しのエース対決である。
バスケの基本の形トリプルスレットに火神が入った瞬間、秀徳戦同様天帝の眼を使う。タイミングはまさに必殺。
赤司の指にボールの表面が触れようとした瞬間火神は赤司を抜き去ることに成功。
つまり、火神の速さが天帝の眼を超えたのだ。
「(いける…！一気にとどめさしてやる)」
赤司のフォローに回った黛と根武谷を避け切り最後に選んだのは流星のダンクだったが、
このシュートが失敗することを火神とアレックスは跳躍直後に気づくのであった。
そして、2人の予測通り放ったシュートはボードにあたり外れたのである。
何が起こったのか、周囲の人間がすぐに理解することはできなかった。
「天帝の眼を超えた？見くびってもらっては困るな、抜かせたんだわざとギリギリ躱せる速さに緩めて。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 293人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ざわわ | 作成日時：2019年2月27日 0時
