第20話過去編4 ページ20
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「風丸、先輩?なんでここを知ってるんです?」
「宮坂から聞いた」
「それって個人情報……置いといて、わざわざ私のお見舞いになんて来る必要ありますかね。陸上やめて、違う部活なのに。」
「んー、まあ、色々あってな……」
責めるような口調で次々と質問を投げつけていくAに風丸は対A兵器とも言われているいちごアイスを取り出す。
「これ、お見舞いの品だ。」
「うっ……仕方ないですね。話は聞きます。そこの椅子、座ってどうぞ。」
勝ち誇った表情を浮かべた風丸は、パイプ椅子に座る。
そして、真面目な顔をして話し始めた。
「これは、真面目な話なんだが……サッカー部、入らないか?」
その瞬間、ペシッという音がした。
Aが、風丸の頬を叩いた音だ。
「勧誘だけですか?それだけなら帰ってください。もう、私は陸上を続けられる精神状態じゃないんです。陸上のグラウンドを見ると、頭が痛くなるんですよ……」
そこで一旦言葉を切り、そして吐き出すように繋げた。
「それなのに、サッカーなんて……できるわけがないんだ……」
「藤裂の気持ちも分かる。だから……これは考えて欲しい、というだけだ。
藤裂は物を蹴ったり地面を蹴ったり事に特化しているんだ。そして、これらはサッカーに必要な力なんだ。
後これは俺の個人的な考えなんだが、
俺は、
藤裂が走っている姿が大好きなんだ。」
「……え?」
「えーと、なんて言えば良いんだろな…
ありきたりな言葉で言うとな、俺は藤裂の事が好きなんだ。
満足気に笑う顔も、走っている姿も、全部。
だから、付き合ってほしい。
そして、明るく走っていた頃を思い出してほしい。」
「……そういう事ですか……
風丸先輩、なら付き合う事に関しては……
私も、きっと好きだったんです。風丸先輩の事。だからOKです。」
「本当か!?」
嬉しそうに顔をあげた風丸に、Aは1つ言う。
「サッカー部に入るのは……サッカー部が、FFで日本一位になってからですよ?」
「あぁ、もちろんだ!」
これは、風丸とAの馴れ初めの話。
そして、Aとサッカーの出会い。
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ほるてん(こよーさん)(プロフ) - ひまりさん» いつもありがとうございます。藤裂ちゃん小さい頃は可愛かったんですよ。小さい頃は。 (2019年9月22日 20時) (レス) id: 99d2157f92 (このIDを非表示/違反報告)
ひまり - お久しぶりです!たまっていたお話しを読み終えました。藤裂ちゃん、どうなっちゃうの?!監督、何飲ませたの…って感じですねw先のお話しが楽しみです!これからも応援してます! (2019年9月15日 16時) (レス) id: 7786c73efb (このIDを非表示/違反報告)
ほるてん(プロフ) - ひまりさん» コメ返信遅くなりすみません。この作品、あまりイチャイチャしてないカップルを作りたいなー、という感じで作った作品なのでそう褒めて頂だけると嬉しいです。これからも頑張ります! (2019年5月27日 20時) (レス) id: 8ec7dea17d (このIDを非表示/違反報告)
ひまり - 初めまして!ひまりと言います。ここ最近から読ませてもらっています。まず、カップルが超イチャイチャしてていかにもリア充!って感じではなくて本当に嬉しいです!あまりラブラブしてるとどうしてもムカつくのでありがたいです!テスト、同じく。これからよろしくです (2019年5月26日 14時) (レス) id: 7786c73efb (このIDを非表示/違反報告)
ほるてん(プロフ) - 風神ノ舞様、Setsuki.様、コメントを下さるのはありがたいのですがコメント欄でのチャット行為は禁止されています。控えて頂けると嬉しいです。 (2019年5月25日 10時) (レス) id: 8ec7dea17d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほるてん | 作成日時:2019年5月4日 18時