第三十九夜 逆襲のあまのじゃく ページ39
「……………」
目の前で止まった“オニ”をじっと見つめる。
黒髪に赤と白のメッシュが混じった頭からは小さな二つの角が生え、纏う服は矢印模様が入った不思議な服、しかも胸と腰のリボンは逆さに結ばれている。流石天邪鬼と言った所か……？
「強い………お前は強い。」
刀を持ったままの鬼人正邪は、ふと口を開き話し始めた。前髪で目が見えないせいか、正気なのか狂気なのかが分からない。
「強い奴は、弱い奴を見下す………どんなに頑張ったって、力が無ければ意味は無い………いつだって、強い奴は…………」
独白のような、感情が入り混ざった言葉を吐き続ける少女は、
「弱い奴を………私をっ………見下していくんだ………！！」
とても、吸血鬼や神を倒したとは思えない程に、弱々しい、儚い存在に見えた。
そう思ってしまったのが、仇となった。
「＿＿＿＿なんて言うと思ったかバーカッ！！」
「ッ……！？」
彼女の姿を昔の私と重ねてしまい目を逸らした瞬間、嘲るような叫びと共に私の懐に少女が入り込んできた。
「ッ………！！」
「ギャハハハッ！！ほんっと人間って奴はちょろいよなぁ！！ちょっと弱い振りしただけですぐに同情してくる！！」
っ………やば、い……！！この至近距離で刀を振られると流石に避け切れな……
「もらったぁ！！」
「ッッ……！！！」
ブシャッ！！と、左腕から血が噴き出す。激痛が走るが、斬られたと同時に相手の腹を蹴り飛ばし距離を取る。
「っ……」
「イッタぁぁー………チッ、かすっただけじゃんか。」
斬られる直前に身を引いたから切断される事は無かったけど、片腕が真っ赤になる程の切り傷をかすったとは言わない。
「やっぱ“コイツ”が選んだ奴は強いなぁ！簡単には倒れないし。」
「………“コイツ”………そうですか、それよりも一つ質問をいいですか？」
「………お前、斬られたのに怒ってねーのな。気持ち悪りぃ奴。」
…………こっちは堪えるので必死なんだけどなぁ。
「貴女の目的は私ですか？」
「強い奴なら誰でもいいよ。私はこの世界を、下剋上で染めたいだけだ。」
………なら私を倒しても意味無いと思うけどな。まぁ私が目的ならそれでいいや。
「早苗さん、行って下さい。」
「Aさん…」
「いいから早く！！」
「………っ」
ガサッと下の木々が揺れ、緑色の影が飛び去っていった。
「あ？あの鬼まだ生きて「黙れ。」………………」
早苗さんも行ったし………もういいよね。
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文月鎖夜(プロフ) - swksさん» おおお、お久しぶりです。頑張れ……ばいいのかな？頑張りまーす(( (2016年3月30日 22時) (
レス) id: 3c35e627c1 (このIDを非表示/違反報告)
swks - 久しぶりに見たけどここだったのかーいいぞ！もっとやれ（真 (2016年3月30日 21時) (レス) id: abf12aecc0 (このIDを非表示/違反報告)
文月鎖夜(プロフ) - 明日こそ……更新を………ｶﾞｸｯ (2015年6月4日 16時) (レス) id: 8b8cd9f128 (このIDを非表示/違反報告)
文月鎖夜(プロフ) - 更新頑張ると言ってすぐですが、ちょっとテスト間近なので更新休みます。(はよテスト終われー) (2015年5月24日 22時) (レス) id: 8b8cd9f128 (このIDを非表示/違反報告)
文月鎖夜(プロフ) - 優里佳さん» ありがとうございます！！！これからも見て下さると嬉しいです♪更新頑張ります(*^▽^*) (2015年5月22日 22時) (レス) id: 8b8cd9f128 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：文月鎖夜 | 作成日時：2015年3月25日 22時
