第四夜 色も形もわからないモノ ページ5
「…あのー、出来ましたけど…」
「あら、早いわね。持ってきてくれる？」
「だぁー腹減ったー！」
調理する事二十分。考えながら作った為自信は無いが何とか出来上がった料理をお盆にのせて、部屋へと持っていった。
「すみません、材料が少なかったので粗末な物になってしまったんですけど…」
「「……………」」
料理をちゃぶ台に置くと二人は無言のまま料理を見つめていた。
……やっぱり変だったかな？
「………A。」
「は、はい？」
「これ……何かしら。」
「え、お茶漬けもどき……ですけど。棚にあった物を色々と入れただけのものではありますけど……」
私が作ったのはお茶漬けだった。まぁ米の上にふかしたじゃが芋と湯で柔らかくした鮭をのせて、調味料と調理用酒で味付けしたつゆをかけただけのものだけど。というかあの米を炊いた竈。見た目は普通の火なのに何故か十分で米が炊けたし、お湯だって三分で沸いてしまった。不思議でたまらないが、きっとこの世界自体不思議な世界なんだろう。……後で聞けたら聞こうかな。
「…あの、見た目に抵抗があるんでしたら…」
「あ、いや！食う、食うから！」
いつまで経っても動かない二人に声を掛けると、魔理沙さんは慌てて皿を手にすると大口で食べ始めた。
「あの、無理はしないで…」
「………い。」
「……？」
「うっっまい！！」
「ひゃっ！？」
突然声を上げた魔理沙さんに思わず驚く。
「霊夢霊夢！凄い美味そーとか思ってたけどホントに美味しいぞ！」
「…………」
よくわからず戸惑っていると、霊夢さんも皿を持ち一口食べた。
「………………おい、しい。」
「あ、大丈夫でしたか？良かった…」
思わずほっと息をつく。お礼なのに不味かったら意味無いしね……
「…………A。」
「？はい。」
「貴女は元の世界に戻りたいと思う？此処とは違う、元の世界に。」
「……………え？」
…………何、どういう事？そんな、そんなの…………
「………い、いえ。戻りたいとは、思い、ません」
……もう、あんな所には居たくない。だから、逃げたのに………
「なら居なさい。此処に。」
「………………え？」
「保護してあげるわ、貴女の事。見習い巫女として雑用もしてもらうけれど、代わりにその霊力の使い方、教えてあげる。」
「…………………………………」
________この時私の心には、
色も形もわからない、何かが灯った。
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霧雨初那 - ＊はなた＊さん» ありがとうございます！これからも読んで頂けるよう、頑張ります♪ (2015年1月20日 21時) (
レス) id: 40dcb8a3b1 (このIDを非表示/違反報告)
＊はなた＊(プロフ) - 面白いです！頑張って！ (2015年1月20日 21時) (レス) id: ce479bf433 (このIDを非表示/違反報告)
霧雨初那 - swksさん» 宿題ふぁいとぉ〜wwww私は終わりましたよ？wwww (2015年1月15日 22時) (レス) id: 40dcb8a3b1 (このIDを非表示/違反報告)
swks - 宿題が終わらない。テストどころじゃない！ (2015年1月12日 15時) (レス) id: abf12aecc0 (このIDを非表示/違反報告)
霧雨初那 - 今日から４日程、テスト期間(私学生なので…)に入るので、その間更新出来ません…… (2015年1月12日 12時) (レス) id: 40dcb8a3b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：文月鎖夜 | 作成日時：2014年12月14日 2時
