第二十六夜 湖上の氷精 ページ27
まぁ数時間の距離を小一時間で済ませてしまった私達は湖の側に足をつけ城にも見える真っ赤な館へと歩を進めていた。
「そういえば私達の横を鳥がヒュンッ！て通り過ぎてましたね。」
「私達が鳥を追い越したって言う方が正しいですけどね？」
とまぁどうでもいい話をしていたんだけど、
ゴゥウ！！
突然の背後からの轟音にその話は中断された。
「Aさん！」
隣の文さんが私に手を伸ばそうとする中、私はパーカーの袖に忍ばせた呪符にスッと触れる。
「“結界”」
バキィィイン！！
私と文さんを守るように展開された半円状の結界と謎の接近物がぶつかり音が爆発する。接近物は木っ端微塵に砕け、地にバラバラッと落ちた。その正体は、
「氷…………？」
日光にキラリと光る氷だった。
「………成る程、氷という事はあの妖精の仕業ですね。」
「………妖精？」
すると、
「_________フンッ！あたいの攻撃を止めるなんてなかなかできるわねっ！」
ソプラノボイスの強気な声が聞こえ、私達の目の前に小さな影が現れた。
それは明るい青髪で青白く透き通った六枚の氷の羽根を持ち、見るからに勝ち気そうなつり目の少女だった。
「あたいはチルノ！最強よ！」
「それにしても随分なご挨拶じゃないですか。不意打ちなんて使っている内は最強なんて名乗れませんよ？」
「不意打ちも最強が使うさくりゃくの内なのよ！」
「………あーっと、チルノちゃんでいいのかな？私は黒月A。巫女よ。」
とりあえず名乗り返すとチルノちゃんは私にビシッ！と指を突きつけてこう言い放った。
「じゃあA！あたいと勝負しなさい！」
「え？」
…………え、何で？
「それであたいが勝ったらあたいの下僕になるのよ！」
「えぇ………ごめんね、それはちょっと。」
「むっ、逃げるつもり！？」
「うーん、それでもいいよ。文さん、行きましょう。」
「うわー初めて見ましたよそのあしらい方。でも………」
「…ぅがー！！逃がさないわよ！！」
「あの妖精には逆効果ですよーほら。」
「……あちゃー、まぁ……仕方無いか。」
何か単純っぽいからこれで騙されるかなーと思ったんだけどなぁ……
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霧雨初那 - ＊はなた＊さん» ありがとうございます！これからも読んで頂けるよう、頑張ります♪ (2015年1月20日 21時) (
レス) id: 40dcb8a3b1 (このIDを非表示/違反報告)
＊はなた＊(プロフ) - 面白いです！頑張って！ (2015年1月20日 21時) (レス) id: ce479bf433 (このIDを非表示/違反報告)
霧雨初那 - swksさん» 宿題ふぁいとぉ〜wwww私は終わりましたよ？wwww (2015年1月15日 22時) (レス) id: 40dcb8a3b1 (このIDを非表示/違反報告)
swks - 宿題が終わらない。テストどころじゃない！ (2015年1月12日 15時) (レス) id: abf12aecc0 (このIDを非表示/違反報告)
霧雨初那 - 今日から４日程、テスト期間(私学生なので…)に入るので、その間更新出来ません…… (2015年1月12日 12時) (レス) id: 40dcb8a3b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：文月鎖夜 | 作成日時：2014年12月14日 2時
