【銀魂】春の記憶【高杉晋助】

最後の偶然と夢 ページ15

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「…………え？ここ何処？」



気がつくと河原に立っていた。

「えーと、俺は？」

確か万事屋の社長椅子で呆うっとしていて…




「おーい、銀時い」

「銀時さーん」



遠くから聞こえた懐かしい声。



「高杉！？A！？何処にいるんだ！？」



慌てて辺りを見渡したが、誰も居らず。
思わず一歩踏み出した。



「銀時､戻れ。お前はまだ死んでねぇ」

「落ち着いて目をつぶり肉体を意識して下さーい」



どういう事だと更に混乱する。
死……え？は？



「熱中症で死にかけてんだよ｡
あんまり長居すると死んじまうぞ！」

「混乱してると思いますが､冷静に！」



ここでようやく気がついた。
そうか､これは三途の川だ｡ならば早く戻らなくては｡

……でも、その前に。



「なあ！お前らは！………今、幸せか！！」



聞かずにはいられない。
世界を恨んだ男と、若くして死んだ少女。
あの世だけででも、幸せでいてくれてるのか。



「馬鹿な事気にしてんじゃねぇよ！とっとと戻れ!」



笑いを含んだ声に泣きそうで。







「………さん！……時さん！坂田銀時さん！」


バッと目を開ける。
誰の声だ？あ、ブスなナース。

………………ん？ナース。


「エット？オバサン？此処は何処？」

「病院です。熱中症で死にかけてたんですよ。
エアコン買ったらどうですか？無言電話が無ければ誰にも気が付かれずに死んでいましたよ」


………熱中症で、無言電話…ねぇ…？



「……ふっ…ははは」



「坂田さんどうしたんです？」


ぎょっとしたような顔でオバサンが聞いた。








「んー？いい夢を見ていたんだよ。メッサね」








あいつらが幸せでいてくれる。









そんな、素晴らしい。

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今日のラッキー高杉さん

萌杉

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