【銀魂】ラブコメだなんて絶対に言わせない【高杉晋助】

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「神威、婦女子の胸にすりつくもんじゃねぇよ」


サーモンピンクの頭をAから引き離す。
この中で1番純粋に見えて、俺の次くらいに女遊びの激しいこいつ。
油断も隙もありゃしてねぇ。


「ったく……Aを部屋に寝かしてくらぁ」


起こさないようにそっと横抱きに持ち上げる。
結構すんなり持ち上がった。
なんだこいつ。異常な程軽ィ。
ちゃんと飯食ってんのか？


「着物もそうだけどさ、Aちゃん、そっちの部屋に寝かせるんだ」

「……うるせぇよ」


白髪頭を一睨みして。
和室に敷いた布団の上、Aを寝かせる。

別に、男女が同じ部屋で一夜を明かすのは流石にまずいだろうし、着物だって女物の服がなかっただけ｡

多意は無い。
全く。

この部屋である意味は無いし、この部屋でない意味もない。


「…………＿＿」


そっと、好きでもなかった女の名前を呟く。
好きでは無かった。
しかし、嫌いでも無かった。

俺の、初めての彼女。

この着物も、元々あの女にやるつもりだったもので｡
なんとなく捨てられずに取っておいたのが幸をそうしただけ。

断捨離が好きな方だと思っていたが、いやはや、ものは大事にする物だ。

んんん、とAが苦しそうに呻く。
息苦しい訳では無いだろう。
胸元はかなりはだけているし。

…もちろんこれで赤面するようなガキじゃねぇが。


「嫌な夢でも見てんのかねぇ。どうなんだ？A」


そっと、頭を撫でる。
風呂上がりでツヤツヤの髪がとても滑らかだ。


「お前さんはホント、綺麗だなぁ」

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