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どうでもよかった女。
でも別に、嫌いだった訳でもない。
その死が心に傷を残したかと聞かれればきっと違う。
あの女の事を思い出した所でどこも痛くはならないから。
だが、後悔は、している。
松陽先生に怒鳴られる間でもなく、俺の救えた命だった。
「晋助くん、夏祭りがあるんだって」
「そうか」
「ねぇ、一緒に行こうよ!」
そう言っていた女は、その三日後。
夏祭りの前日に
首を吊って死んだ。
女よけの適当な彼女だった。
何で選んだ訳でも無い。
ただ、たまたま近くの席に座っただけの。
理由は、それだけ。
それだけの理由で、彼女は女達から追い込まれて。
あの、律儀な女が。
初めて約束を破って、祭りに来なかった。
悪いとは思っている。
俺が動いていれば。
俺がアイツをよく見ていれば。
消えなくていい命だったのに。
俺は、それが怖い。
(それは本音だ。だからAを生徒会に入れた)
正直、本気にAの事は気に入っている。
だから生徒会という安全圏に入れてから可愛がろうと思っていた。し、実際そうしている。
(……俺は、強欲な男だ)
欲しいものは、なんでも手に入れたい。
たとえ壊れてしまう未来がわかっていても、手に入れてしまうんだ。
(目を逸らせ。認めるな)
心から、好いているのなら。
いつの間にか、銀時は帰っていて。
覚めたコーヒーと。
ジンジンと痛む頬。
あの野郎、殴りやがったな。
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黒川紫光(プロフ) - キュンキュンしてます!これからも頑張って!続き楽しみにしてます! (2019年12月26日 2時) (レス) id: de2b78e93f (このIDを非表示/違反報告)
沖田レイア(プロフ) - 七重さん» ありがとうございます!励みになります……これからもどうぞよろしくお願いします! (2019年12月18日 18時) (レス) id: b13dceedcd (このIDを非表示/違反報告)
七重 - とってもこの作品面白いです!作品作り頑張ってください! (2019年12月18日 16時) (レス) id: cdecf486aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖田レイア | 作成日時:2019年12月11日 20時