【鬼滅の刃】幸せ者の胃は崩壊寸前

宵十六 ページ16

「俺はやってない」

「あらあらぁ、照れないでいいのよ〜」

なんだこれは。


さっきからやってないと照れないでの攻防なんだけど。冨岡さんがびこ……ついてきていたのは分かったけど、頑固なに違うと言い張ってるのだ。

それをカナエがからかっている状況。


もう一度言う、なんだこれは。


冨岡さんはそのままお帰りになるんじゃなくて、ついてきてるし。用事があってついてきてたんじゃないのか。



「今からうどんを食べに行くのよー！冨岡さんも一緒に行きましょ〜」

まあ、いいか。


どうしようもないと悟った時、Aの判断は諦めるという選択肢に直行する。そうでもしてないと、彼女の胃は既にボロボロになっていたことだろう。


「俺は、いい」

断ってるけど、何故か彼の指はお店の方をさしている。いや行きたいんじゃねえか。

てかうどん屋じゃない……ハッ！まさかこれは、


『俺はあのお店がいい』


ということなのでは？



「ん？Aちゃん？なになに……あっちのお店がいい？」

グイグイとカナエの腕を引っ張る。


「煮物ね！美味しそうだわ〜！行きましょ〜！」

心做しか冨岡さんが笑った気がする。






とここで大正コソコソ噂話。


三人が入った店。看板メニューは鮭大根らしいですよ。


そして先程のAの解釈。正しくは

『俺は鮭大根が好きだから、あのお店がいい』

なんだそう。

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