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運命3 彩side ページ4

私にとって、今日はちょっと特別な日だった。
だってKZの集合があるんだもの!

若武が事件があまりにも無くてとった、苦肉の策らしいけど…私はそれでもハッピー!

そんなことを考えて顔を綻ばせていると、先生とバッチリ目が合った。
う・・・

「立花、嬉しそうだな。じゃあこの問題を解いてもらおうか」

うぅ・・・
やっぱり、今日はついてない…かも。



そんなこんなで迎えた放課後。
ホントに数学の時間はついてなかったなぁ…

それにしても、今日は翼がいつもと違った気がする。
よく外を見てたし…よく笑ってるようにも見えたけど、時々悲しそうな笑みを浮かべている。

何かあるのかな?
私は、翼の“心の友”。悩みがあるんだったら、言って欲しいな…

すると、横で同じくらいの歳の子たちが慌てて走っていくのが見えた。

「やっば、もうこんな時間だよ!」

「待ち合わせ、遅れちゃう!」

……ん?もうこんな時間?
私は恐る恐る時計を見た。その瞬間、きっとすごい顔になってたと思う。

秀明、遅刻だっ!

多分、ここ1年くらいで1番走った日だった。



なんとか間に合った秀明でも、当てられてしまった。ホントに、今日はついてない…

でも、この後KZの集合なんだから!
我慢よ、彩!

そう思いながらカフェテリアに向かう私は、知らなかった。
これ以上の良くないことがこれから起ころうとしていることを…




「アーヤ、遅いぞ!」

「まあまあ、仕方ないじゃん」

「そうカッカすんなよ、若武」

久しぶりのいつもの光景に、私は笑顔になる。
ん、やっぱりこの雰囲気が一番好きだな!

「ひとまず、今日の集合の理由を教えろよ。事件がないからって…まさか、ただの近況報告会なんて言うんじゃねーだろな」

冷ややかな光を湛えた目でそう言う上杉君に、若武は歯を見せて笑った。
キラキラした笑顔は、やっぱりカッコいい。

「その通りだ、上杉。よく分かったな!」

前言撤回、全然カッコよくないよ。
ま、若武のことだからそんなことかも、とは思ったけどね。

上杉君は、ケッと椅子を鳴らして立ち上がる。
ああ、帰っちゃう…

そこで助け舟を出してくれたのは、黒木君。

「久しぶりに集まったんだし、少しくらいならいいんじゃないか?それに、姫が悲しそうだ」

わ、私?
そりゃあ集まるなら皆が良かったけど…そんなに悲しそうな顔、してたのかな?

「……分かったよ」

渋々座り直す上杉君。
良かった。やっぱり7人揃わないとKZじゃないもの!

運命4 *→←運命2 湊side



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由希 - 面白い!更新頑張って!楽しみにしてます! (2022年4月10日 20時) (レス) id: 2f26b28cc8 (このIDを非表示/違反報告)
みずは翼(プロフ) - 由香里さん» ありがとうございます!頑張ります!! (2019年9月9日 17時) (レス) id: 9487e9fcb1 (このIDを非表示/違反報告)
由香里 - 面白いです!更新頑張ってください! (2019年9月2日 15時) (レス) id: 70dce2c9c8 (このIDを非表示/違反報告)
みずは翼(プロフ) - 吹雪姫さん» ありがとうございます!他の作品も応援してくれて、嬉しいです!!頑張りますね♪ (2019年8月14日 22時) (レス) id: 9487e9fcb1 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪姫 - 続き頑張ってくださいね!応援しています! (2019年8月14日 18時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みずは翼 | 作者ホームページ:http://mizuha.uranai@tututu  
作成日時:2018年12月15日 23時

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