午後四時前。_ 勘違い。 ページ4
『え...あ...』
何か言おうと口を動かしても掠れ気味の嗚咽が漏れるだけだった。
「君は、何にも知らないみたいだから。別に、もう閉め切ってる必要もないかな。」
『えっと...？』
"何も知らない"とはどういうことなんだろう。
...もしかして、何かの犯罪者だったりするのかな。
だったらどうしよう。私、殺されちゃう！？
顔見ちゃったから、点滴になんかやばい薬とか入れられて殺されちゃうのかな。
『わ...私、顔...とか覚えませんから...！！通報とかしませんから...！！病気治すために入院してるのに死にたくないです...から！！だからお願いです殺さないで！！』
「えっ、と...？」
今度は彼が困ったような、驚いたような顔をした。
まずい。これ以上顔見てたら真面目に殺される。
私は腕をばってんにして必死に自分の顔を隠した。何も見ませんっていう感じて。
「君は...僕のことを何だと思ってるのかな。」
向かいのベッドが軋む音がして、彼が此方に近付いてくるのがわかる。
『金ならあります！！...二千円くらいなら手持ちがあります！！ごめんなさいなんでもするからこっち来ないで！！殺さないで！！』
「そんなに暴れると点滴の針が抜けちゃうよ。それになんでさっきから僕は君を殺すことになってるのかな。」
ばたばたと足と手を動かして顔は窓のほうを向いて抵抗したが、それも虚しく、彼はするりと攻撃を避けて私の隣に腰掛けた。
そうして、私の両手を無理矢理に掴んでベッドに押さえ付けた。
『えっ...』
この人、見た目にそぐわず力が強いらしい。
これ以上なんかするとまじでやばいと思い、私は足を動かすのをやめて目を瞑り、神に祈ることしかできなかった。
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ウサッキー - 続きが気になります！！良ければ続きを更新してください！ (2019年10月21日 8時) (
レス) id: 16942f4391 (このIDを非表示/違反報告)
明蛍 - 更新待ってますぅﾊｰﾄ（笑） (2019年2月17日 19時) (レス) id: 0dcfd45f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀬海老 しお | 作成日時：2018年8月23日 20時
