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この動悸は恐怖からくるものなのか、はたまた恋の病なのか。先程よりも、ドッドッとうるさくなる心臓は、今にも口から出てしまいそうだった。
気をしっかり持つんだ私！助かる方法はまだあるはず。相変わらず騒がしい室内で、ここだけが静かに感じた。そもそも、これだけ人がいるのだから、誰かこの静かな攻防に気づいて欲しい。切実に。高良さんどこいったんですか。
｢ちぇ〜、翼パイセンならいけると思ったのによ｣
｢ま、これが大人の余裕ってやつだ。な、翼｣
｢キィィ｣
｢くっそー、まだ見ぬ暖簾の先の花園が遠い！｣
｢あと2年、大人しく待つんだな……ってあれ？何やってんだ？｣
｢んぁ？BLASTんとこのギターと、Aちゃん？｣
右側から聞こえてきた声は、徳田君とレイさんだ。会話の内容はどうであれ、気づいてくれた！これはチャンス！私は右手をそっと上げ、上げ……あれ？この状況を手だけで、どう伝えればいいんでしょう。
ええい、こうなったらやけだ！まず2人に手を振って、こちらが困っていることを示さなくては……
｢なになに……『巻君との静かな攻防を始めて、もうどれ位たったのでしょう。打開策を考えるも撃沈。ずっと目を合わせたままとか、色々やばい。誰も気づいてくれない。あぁ、私はどうすれば……あ、この声は徳田君とレイさん？どうか私に気づいて！そして、助けてください』って？｣
伝わった！？あれだけで何もかも伝わった！？徳田君、凄い読解力……いや、ありがたいですけど。
｢レイさん、やべぇぜ！Aちゃんに戦えるモンスターはいねぇ！しかも相手は、あの孤高のモヤシスト、ソウスケだ！｣
……へ？モンスターとは？モヤシストとは？
｢これは主催者である俺達に責任がある。俺達の手でAちゃんを救うんだ。いけっ、ツバサ！体当たり！｣
｢ギャウ！｣
レイさんの呼びかけで佐伯君が飛び出したようだ。何はともあれ、これでこの硬直状態から開放される。我儘は言ってられないか。そう安心したのもつかの間
｢あ、ツバサ！そっちじゃない！｣
｢くそっ！ツバサの特性、オンナ好きが出ちまったか！｣
｢何ですかその特性！？……！｣
不穏な叫びに振り返ってしまった私が見たのは、巻君ではなく私に突っ込んでくる佐伯君の姿だった。
｢……っ｣
このままじゃぶつかる。私は反射的に、目を硬く閉じた。
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ｒｉｚｕ(プロフ) - 初めまして、マキペースいつも楽しく拝見させていただいてます！巻君と笹野さんの今後の展開がどうなるのかとても楽しみです〜！応援してますっ (2019年6月15日 20時) (
レス) id: ab8520847a (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - はじめまして！巻くん推しなのでいつも読ませていただいててほんとにこの作品が大好きです..！サービス終了して寂しいですがまたこの作品の続きが読めること楽しみに待ってますっ！ (2019年4月7日 21時) (レス) id: 797fcd92fe (このIDを非表示/違反報告)
氷帝の日吉推し(プロフ) - ほんとにこの作品大好きです！バンドやろうぜ！アプリは終わってしまいましたが、また続きを書くことになったら楽しみにしています！ (2019年2月26日 1時) (レス) id: 8e027ef378 (このIDを非表示/違反報告)
†aira†＊:・.(プロフ) - こんな素晴らしい作品久しぶりに読みました。ありがとうございます。一瞬推しが変わりかけました。無理をなさらない程度に更新頑張って下さい。 (2018年7月31日 23時) (レス) id: 821f37e396 (このIDを非表示/違反報告)
夏向(プロフ) - 初めまして！ずっと読ませていただいてます！宗介は2人目の推しなのでいつもうへへへとにやにやしてます(笑)更新楽しみにしてますねー！ (2018年5月22日 13時) (レス) id: 2e5a8262c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ファルス | 作成日時：2017年12月28日 1時
