引きこもりが愛されてしまった…【文スト】

引きこもりが６人。 ページ9

相沢side

『帰っていですか…』



「この流れでかい！？」



私の説明する隙を与えず即答した太宰さんに答える。



『外に出るの久しぶりで、慣れない場所で、いい今すぐ帰ってソファにダイブ…』



疲れ切った顔で言う私に向かって太宰さんは感情を映さない目で言った。



「…Aちゃんって極度の人見知りとか慣れない場所無理な人だったりする？」



『仕事だと人見知りはなくなるのですが…



　プライベートだと、信じられないくらい、人見知り発動します…



　あと、おっしゃる通り、慣れない場所は得意ではないです』



極度の人見知り。



…プラスコミュ症、場所慣れしない。



それこそが私の最大の秘密であり恥、１９年間ずっと隠してきたこと。



が、今この場で元上司にバレたという事実により風化しそうになる。



死んだ魚の目をしている私に向かって太宰さんがもう一度放った言葉。



それが現実になることで、私の人生が一転するとは、



思いもしないで聞き流していた。



ー−−
『太宰さん、今日はありがとうございました。



　お金はまた次会った時絶対返します』



「いや、いいよ。



　女性に払わせる訳にはいかないし、Aちゃん頼んだのコーヒーだけだし」



『じゃあまた次会うとき返しますね！



　ありがとうございました！』



そういって(強引に)太宰さんと別れた。
ー−−
帰った後、Aは気付いた。



「次会った時返す」



ということは、また次会わなければいけないということに…



ー−−
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